Claude Codeに長い指示を打ち込んでいる途中で、うっかりCtrl+Cを押して入力欄が空になった経験はないでしょうか。結論から言うと、入力欄を空にしたあとでも、状況によっては下書きを取り戻せます。Ctrl+Cで消した場合は、空の入力欄で上矢印キー(Up)を押すと、貼り付けたテキストや画像も含めて下書きが戻ります。Escを2回押して消した場合も、下書きは履歴に保存されるため、同じくUpで呼び出せます。これらはAnthropic公式のドキュメントと変更履歴に書かれている挙動です。
この記事では、Claude Codeの対話画面で入力欄を扱うための操作を、公式ドキュメントの記載に沿って整理します。消した下書きの復元だけでなく、下書きを一時退避するCtrl+S、1回分の編集を取り消すCtrl+_、削除した文字列を戻すCtrl+Y、貼り付けた長文がどう保存されるか、履歴の検索、Claudeが作業している間の入力のキュー、複数行の入力、Vimモードまで扱います。Claude Code自体の導入がまだの方は、先にClaude Codeの基本操作を一通り紹介したガイドを読むと、用語がつかみやすくなります。
仮の例として、既存スクリプトの移行作業を依頼するために、背景・制約・期待する出力をまとめた長めの指示を入力欄で書いているとします。途中で表現を迷って全消去し、直後に「さっきの文面のほうが良かった」と気づく場面です。この記事では、この仮の例を軸に「どの操作で何が戻るのか」「戻せないのはどんな場合か」を具体的に確認していきます。
入力欄で下書きを失ったときに使える手段の全体像
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入力欄の下書きを守る手段は、消し方によって異なり、Ctrl+CならUp、Esc2回なら履歴のUp、Ctrl+Sなら再度のCtrl+S、1回分の編集ならCtrl+_が対応します。
Claude Codeの入力欄には、下書きを消したり戻したりする操作が複数あり、消し方ごとに戻し方が違います。公式のインタラクティブモードのページには、キーボードショートカットの一覧があり、Ctrl+C、Esc2回、Ctrl+S、Ctrl+_などがそれぞれ別の行として説明されています(Interactive mode)。まずは「どの操作で消したか」を思い出すことが、復元の最短ルートです。
| どう消した・どうしたいか | 戻す操作(公式の記載) | 押さえておく点 |
|---|---|---|
| Ctrl+Cで入力欄を空にした | 空の入力欄でUpを押すと下書きが戻る | 貼り付けたテキストや画像も戻る。変更履歴に記載された機能 |
| Escを2回押して入力欄を空にした | 下書きは履歴に保存され、Upで呼び出せる | 入力欄が空のときにEscを2回押すと、巻き戻しメニューが開く |
| 下書きを一時的にどけたい | Ctrl+Sで退避し、空の入力欄で再度Ctrl+Sを押すと復元 | カーソル位置、貼り付け内容、入力モードも戻る |
| 直前の入力編集を取り消したい | Ctrl+_またはCtrl+Shift+- | 直前のテキストとカーソル位置に戻る |
| 単語や行の削除を取り消したい | Ctrl+Yで削除した文字列を貼り直す | Ctrl+K、Ctrl+U、Ctrl+Wで消した内容が対象 |
| 送信済みの過去の指示を探したい | UpやCtrl+Rで履歴をたどる | 履歴は作業ディレクトリごとに保存される |
表の右列にあるとおり、似たキー操作でも戻し方が異なります。この記事の以降の見出しでは、上から順に詳しく見ていきます。なお、キー操作はターミナルの種類やOSによって異なる場合があると、公式ページの冒頭にも注意書きがあります。特にmacOSでは、Option系のショートカットを使うために、ターミナル側でOptionキーをMetaとして扱う設定が必要です。
Ctrl+Cで消した入力は、空の入力欄でUpを押して戻す
Ctrl+Cで入力欄を空にした直後は、空の入力欄でUpを押すと、貼り付けたテキストや画像を含む下書きが戻ります。
Claude Codeの変更履歴には、バージョン2.1.288の項目として「Ctrl+Cで消したプロンプトの復元を追加」という趣旨の記載があります。原文は、空のプロンプトでUpを押すと下書きが戻り、貼り付けたテキストと画像も含む、という内容です(Claude Codeの変更履歴)。長い指示を書いたあとに誤ってCtrl+Cを押しても、慌てて書き直す必要はありません。
ここで押さえたいのは、Ctrl+Cの本来の役割です。公式のショートカット一覧では、Ctrl+Cは「実行中の操作を中断する」ためのキーで、何も実行していないときは、1回目の押下で入力欄が空になり、2回目の押下でClaude Codeが終了すると説明されています(Interactive mode)。つまり、入力欄が空になったあとにもう一度Ctrl+Cを押すと、セッションごと終了します。下書きを戻したいときは、Ctrl+Cを繰り返さず、まずUpを1回押して様子を見るのが安全です。
仮の例に当てはめると、長い指示を書いている途中でCtrl+Cを押して入力欄が空になった場面です。このとき最初にすべきことは、追加で何かを入力することではなく、空の入力欄でUpを押すことです。変更履歴の記載どおりなら、貼り付けた資料の断片や画像も含めて、下書きが入力欄に戻ります。戻った下書きは、そのまま編集を続けても、Enterで送信してもかまいません。
公式ドキュメントのショートカット一覧(Interactive mode)には、この復元のためのUp操作を専用に説明した行は見当たりませんでした。この復元機能の出典は変更履歴の項目です。お使いのバージョンが2.1.288より前の場合は、この挙動が使えない可能性があるため、claude --versionで版を確認し、必要に応じて更新してから試してください。
Escを2回押して消した下書きは履歴に残る
入力欄に文字があるときにEscを2回押すと下書きが消えますが、下書きは履歴に保存されるため、Upで呼び出せます。
公式のショートカット一覧には、Esc+Escの行があります。入力欄に文字があるときは、Escを2回押すと入力欄が空になり、下書きは履歴に保存されて、Upで呼び出せます。入力欄が空のときに2回押すと、コードと会話を以前の時点に戻したり要約したりできる巻き戻しメニューが開きます(Interactive mode)。同じキー操作でも、入力欄の状態によって意味が変わる点に注意が必要です。
この仕様から、次の使い分けが考えられます。入力欄を一気に空にしたいときは、Escを2回押せば、下書きは履歴に残ります。ただし、入力欄が空の状態でEscを2回押すと、巻き戻しメニューが開きます。巻き戻しメニューの詳しい仕組みは、チェックポイントでコードと会話を戻す手順の記事で扱っています。
なお、Escには別の役割もあります。公式の説明では、Escは実行中の応答やツール呼び出しを途中で止めて、方向を変えるためのキーです。Claudeはそこまでの作業内容を保持します(Interactive mode)。入力欄の下書きを消したいのか、Claudeの作業を止めたいのかで、押す回数と状況を使い分けます。Claudeが処理を進めている間に、下書きを送らず止めたい場合は、Escを1回押します。
Ctrl+Sで下書きを一時退避し、あとで戻す
Ctrl+Sは入力欄の文字を退避して入力欄を空にし、空の入力欄でもう一度押すと、退避した内容とカーソル位置が戻るショートカットです。
公式のショートカット一覧によると、Ctrl+Sは「プロンプトの退避と復元」に使います。入力欄に文字があるときに押すと、その文字を退避して入力欄を空にします。空の入力欄でもう一度押すと、退避したテキスト、カーソル位置、貼り付けた内容、入力モードを復元します。退避したのが!で始まるシェルコマンドだった場合は、シェルモードのまま戻ります(Interactive mode)。
この機能が役立つのは、書きかけの指示があるときに、先に別の短い質問を投げたい場面です。たとえば、移行作業の長い指示を書いている途中で、「このディレクトリの構成を先に教えて」と聞きたくなったとします。Ctrl+Sで下書きを退避し、短い質問を送って回答を読んだあと、空の入力欄でもう一度Ctrl+Sを押せば、長い指示の続きから再開できます。
退避と、消去後のUp復元には違いがあります。退避は、自分の意思で「あとで戻す」と決めて使う操作です。一方、Ctrl+CやEsc2回で消した下書きの復元は、消してしまったあとの救済手段です。重要な長文は、消す前にCtrl+Sで退避する習慣を付けると、誤操作の被害を抑えられます。ただし、退避した内容がどのような条件で失われるかについて、公式ページには詳しい記載がありませんでした。重要な文面は、退避に頼りきらず、別ファイルにも保存しておくと安心です。
Ctrl+_とCtrl+Yで細かい編集を取り消す
Ctrl+_は直前の入力編集を取り消し、Ctrl+K、Ctrl+U、Ctrl+Wで削除した文字列はCtrl+Yで貼り直せます。
テキスト編集のショートカット表には、Ctrl+_(またはCtrl+Shift+-)が「直前の入力編集の取り消し」として載っています。直前の入力テキストとカーソル位置に戻る、という説明です。また、Ctrl+K(行末まで削除)、Ctrl+U(カーソルから行頭まで削除)、Ctrl+W(直前の空白まで削除)で消した文字列は、削除用の領域に保存され、Ctrl+Yで貼り付けられます(Interactive mode)。
Ctrl+Yのあとで、Alt+Yを押すと、以前に削除した文字列を順に切り替えて貼り付けられます。ただし、macOSでAlt+Yを使うには、OptionをMetaとして扱う設定が前提です。単語単位の操作には違いがあり、Alt+B、Alt+F、Alt+Dなどは、英数字の連続を1語として扱うため、区切り文字の_、.、/で止まります。一方、Ctrl+Wは記号を無視して直前の空白まで削除するため、src/utils/foo.tsのようなパスを1回で消せます。
| 操作 | 消える範囲 | 戻す方法 |
|---|---|---|
| Ctrl+K | カーソルから行末まで | Ctrl+Yで貼り付け |
| Ctrl+U | カーソルから行頭まで(複数行では繰り返しで複数行を消す) | Ctrl+Yで貼り付け |
| Ctrl+W | 直前の空白まで(パスや--flag=valueは1回で消える) |
Ctrl+Yで貼り付け |
| Alt+D | カーソル位置から単語の末尾まで | Ctrl+Yで貼り付け |
| 上記以外の編集全般 | 直前の入力編集 | Ctrl+_で取り消し |
この表の「戻す方法」は、公式のテキスト編集の表の記載をもとに整理したものです。日本語のように空白で区切られない文章でも、単語単位のショートカットは1語ずつ移動や削除ができると、公式ページに明記されています。なお、これらの単語単位の規則は、バージョン2.1.261以降のもので、キーバインド設定ファイルからは再割り当てできないとも書かれています。
貼り付けた長文は「Pasted text」として保存される
800文字を超える、または3行を超える貼り付けは、[Pasted text #1 +120 lines]のようなプレースホルダーに折りたたまれ、送信時には全文が送られます。
公式の端末設定のページによると、プロンプトに800文字を超える、または3行を超えるテキストを貼り付けると、Claude Codeは入力欄を使いやすく保つため、[Pasted text #1 +120 lines]のようなプレースホルダーに折りたたみます。送信時には全文が送られます。ログやファイル全体のような非常に大きな入力は、ファイルに書き出して、Claudeに読み込ませるほうが、会話の記録も読みやすいままだと説明されています(Terminal configuration)。
貼り付けたテキストの扱いにも注意が必要です。送信時、Claudeはプレースホルダーの中身を「入力ではなく、どこかから貼り付けたテキスト」として扱います。貼り付け内容に自分が書いていない指示が含まれていても、入力した本文がそう求めている場合に限って従うよう、Claudeには伝えられるとされています。ただし、この印付けは、機能フラグを取得しないセッションでは行われません。外部のWebページや文書をそのまま貼る場合は、この仕組みを頼りきらず、内容を自分の目で確認してから送るのが基本です。
Ctrl+WやCtrl+Kなどの削除が、プレースホルダーの内部に及んだ場合は、プレースホルダー全体が削除されます。戻すには、単語や行の削除のあとならCtrl+Yで、f/tモーションによるVimの削除のあとならNORMALモードのpで、削除した内容を貼り直します。仮の例で、貼り付けた長いログの塊を、Ctrl+Wで誤って消してしまった場合は、Ctrl+Yを1回押すだけで、ログの塊が戻ります。
| 場面 | Claude Codeの挙動(公式の記載) | 実務での対処 |
|---|---|---|
| 800文字超、または3行超を貼り付けた | プレースホルダーに折りたたまれ、送信時は全文を送る | 送信前に内容を確認する |
| 削除がプレースホルダーに及んだ | プレースホルダー全体が削除される | Ctrl+Yか、Vimのpで戻す |
| 履歴から貼り付け付きの指示を再送した | キャッシュから全文を再送する | 通常はそのまま送信できる |
| キャッシュが保持期間を過ぎて削除済み | 文字列としてのプレースホルダーは送らず、通知を出す | 貼り付け直すか、ファイル経由に切り替える |
| 見えない文字が含まれる | Enter時に除去し、整えた指示を入力欄に戻す | 内容を確認し、もう一度Enterで送る |
表の4行目は、履歴機能を使う際の落とし穴です。貼り付けの中身は~/.claude/paste-cache/に保存され、履歴から再送するときは全文が再び送られます。しかし、cleanupPeriodDaysの保持期間より古いキャッシュは削除されるため、呼び出した指示が、すでに存在しない貼り付けを参照することがあります(Terminal configuration)。その場合、通常の文章の指示なら、プレースホルダーを取り除いて残りの文章を送ります。シェルモードのコマンドや、取り除くと空になる指示では、送信そのものが取り消され、入力欄に元の文字列が残ります。
履歴をたどる|Up・Ctrl+R・作業ディレクトリごとの保存
Claude Codeは入力した指示を履歴として保存し、Upで過去のセッションの指示にも届きますが、履歴は作業ディレクトリごとに保存されます。
公式のコマンド履歴の説明によると、Claude Codeは入力した指示の履歴を保持し、Upによる呼び出しは、同じプロジェクトの過去のセッションにも届きます。履歴は作業ディレクトリごとに保存されます。/clearを実行すると新しいセッションが始まり、呼び出しでは、新しいセッションの指示が先に並び、その後ろに以前のセッションの指示が並びます。前のセッションの会話は保存されていて、再開できます(Interactive mode)。会話の再開については、過去の会話を呼び戻す操作をまとめた記事も参考になります。
同じ指示を2回続けて送った場合、履歴の記録は1件になり、Upを押すと1つ前の別の指示に進みます。履歴展開に使う!は、既定で無効です。また、入力が複数の表示行にまたがる場合、Upはまずカーソルを入力欄の中で動かし、カーソルが先頭または末尾の行に来てから、もう一度押したときに履歴へ進みます。長い複数行の下書きを書いているときに、Upで履歴に飛んでしまわないのは、この仕様のためです。
| 履歴の仕様 | 公式の記載 | 覚えておく点 |
|---|---|---|
| 保存単位 | 作業ディレクトリごと | 別のディレクトリで起動すると、別の履歴になる |
/clear後の並び |
新しいセッションの指示が先、以前の指示が後 | 前の会話は再開できる |
| 同じ指示の連続送信 | 履歴は1件のみ | Upで1つ前の別の指示に進む |
| 貼り付けを含む指示の再送 | 全文を再び送る | キャッシュが削除済みだと挙動が変わる |
!による履歴展開 |
既定で無効 | 履歴の再利用はUpかCtrl+Rで行う |
履歴を検索するにはCtrl+Rを使います。公式の説明では、全画面表示(fullscreen rendering)では検索ダイアログが開き、入力で絞り込み、UpとDownで候補を移動し、Ctrl+Sで検索範囲を「このセッション」「このプロジェクト」「すべてのプロジェクト」の順に切り替えられます。EnterまたはTabで候補を入力欄に置き、Escで中止します。従来の表示では、インライン検索が常にすべてのプロジェクトの指示を対象にし、Ctrl+Rを再度押すと古い候補へ進み、Tabまたは Escで候補を採用して編集を続け、Enterで採用して即実行し、Ctrl+Cで中止して元の入力を復元します。
Ctrl+Rの検索を中止したときに、元の入力が戻るのは安心できる点です。下書きがある状態で履歴を検索しても、従来の表示のインライン検索ではCtrl+Cで中止すれば、元の下書きが復元されます。前節までの操作と合わせると、下書きを守る手段は、消去後の復元、退避、検索中止時の復元という3つの層で用意されていることになります。
長い指示を書くための複数行入力と外部エディタ
改行は\とEnter、Ctrl+J、ターミナルによってはShift+Enterなどで入力でき、Ctrl+Gを押すと既定のテキストエディタで指示を編集できます。
長い指示を安全に書く最善策は、そもそも入力欄の中だけで完結させないことです。公式の複数行入力の表には、\とEnterの組み合わせが、すべてのターミナルで使える方法として載っています。Option+Enterは、macOSでOptionをMetaとして有効にしたあとで使えます。Shift+Enterは、iTerm2、WezTerm、Ghostty、Kitty、Warp、Apple Terminal、Windows Terminalではそのまま使えます。Ctrl+Jは、設定なしで任意のターミナルで使えます。コードブロックやログは、直接貼り付けることもできます(Interactive mode)。
さらに長い指示では、Ctrl+G(または Ctrl+X Ctrl+E)で、既定のテキストエディタを開けます。プロンプトや独自の応答を、普段使っているエディタで編集できる機能です。/configの「Show last response in external editor」をオンにすると、Claudeの直前の返答が、#でコメントアウトされた文脈として、指示の上に付きます。Claude Codeは、保存時にそのコメント部分を取り除きます。また、変更履歴には、行番号を受け取るエディタでは、プロンプト内のカーソルがある行で開くようになった、という改善も記録されています。
仮の例で考えると、移行作業の指示は、背景、制約、期待する出力、確認方法に分けて書くと、後で読み返しやすくなります。この程度の分量なら、入力欄で書くよりも、Ctrl+Gでエディタを開いて書き、保存して戻る流れのほうが、誤ってCtrl+Cを押したときの被害も小さくなります。繰り返し使う指示は、入力欄の履歴に頼るよりも、常時読み込ませたい決まりごとを書くファイルの作り方や、再利用できる手順を登録する仕組みに移すのが向いています。
Claudeが作業している間に入力する|キューと取り戻し
Claudeが処理を進めている間にメッセージを入力してEnterを押すと、中断せずにキューへ入り、Upで取り戻して編集できます。
公式の説明では、Claudeが作業している間にメッセージを入力してEnterを押すと、Claude Codeは作業を中断せずにメッセージをキューに入れ、送られるまで会話内に一覧表示します。!のシェルコマンドや、ほとんどのコマンドも、同じようにキューに入れられますが、/statusのように、送った時点ですぐ実行されるコマンドは例外です。キューに入ったメッセージの送り方は、内容によって異なります。メッセージは、ツール呼び出しが終わった時点で、同じターン内でClaudeに渡されます。コマンドとシェルコマンドは、ターンが終わるまで保留され、キューに入れた順に1つずつ実行されます(Interactive mode)。
待たずに送りたいときは、Ctrl+Enter(またはCtrl+X Ctrl+S)を押します。この操作はClaude Codeのバージョン2.1.275以降が必要で、入力欄に下書きがあれば、キュー済みのメッセージの後ろに付いて送られます。拡張キーを報告しないターミナルでは、Ctrl+Enterが通常のEnterとして届き、下書きがキューに入るだけになるため、その場合はCtrl+X Ctrl+Sを使います。Escを押すと、下書きを送信せずにターンを中断し、キュー済みの内容は保持されて、すぐに送られます。
誤ってキューに入れたメッセージは、入力欄の1行目でUpを押すと取り戻せます。Claude Codeはキューから取り除いて、入力欄に1行ずつ、すでに入力済みの文字の前に置きます。編集してEnterを押せば、1つのエントリとして再度キューに入り、入力欄を空にすれば破棄になります。シェルコマンドがキューにある場合は、入力欄が空で、ほかにキュー済みのものがないときだけ取り戻せ、入力欄はシェルモードに切り替わります。
この仕組みを使うと、Claudeの作業を待つ間に、次の指示を少しずつ準備できます。ただし、キュー済みのメッセージが先に処理される点には注意が必要です。作業の方向が変わり、キュー済みの指示が不要になった場合は、Upで取り戻して消しておきます。Claudeの作業を止めずに方向を変えたい場合は、キューに入れるのではなく、Escで中断してから新しい指示を送ります。権限確認の画面でEscを押すと、操作を拒否した扱いになる点は、許可と拒否のルールを設定する方法とあわせて確認しておくと安心です。
シェルモード(!)とVimモードで入力を効率化する
行頭の!でシェルモードに入り、コマンドと出力を会話に加えられ、/configのEditor modeでVim風の編集も有効にできます。
入力の先頭に!を付けると、Claudeを介さずにシェルコマンドを直接実行できます。公式の説明では、コマンドとその出力が会話の文脈に加わり、リアルタイムで進捗が表示され、長時間のコマンドはCtrl+Bでバックグラウンドに回せます。Claudeによる解釈や承認は不要です。部分的に入力してTabを押すと、現在のプロジェクトで過去に使った!コマンドの履歴から補完されます。終了は、空の入力欄でEscape、Backspace、またはCtrl+Uを押します(Interactive mode)。
見落としやすい点が2つあります。1つは、サンドボックスを有効にしていても、厳格なサンドボックスモードの対象外のセッションでは、シェルモードで入力したコマンドはサンドボックスの外で実行されることです。サンドボックスが適用されるのは、Claudeが実行するコマンドだからです。もう1つは、出力が会話に入ると、Claudeが自動的に応答する点です。たとえば、! npm testを実行すれば、2回目の指示を送らなくても、失敗の説明が返ります。この応答は通常の指示を送る場合と同じコストがかかり、respondToBashCommandsをfalseにすると、出力だけを文脈に加える従来の挙動に戻せます。
Vim風の編集を使いたい場合は、/configのEditor modeを有効にします。設定ファイルでは、editorModeを"vim"にします。NORMALモードでは、h、j、k、lでの移動、ddでの行削除、uでの取り消し、.での直前の変更の繰り返しなどが使えます。標準のVimと違い、INSERTモードでEnterを押すと指示が送信されるため、改行したいときはNORMALモードでoかOを押すか、Ctrl+Jを使います。
INSERTモードの2キーの並びをEscに割り当てるvimInsertModeRemapsという設定もあります。たとえば"jj": "<Esc>"のように書くと、jを続けて押すだけでNORMALモードに入れます。この設定はClaude Codeのバージョン2.1.208以降が必要で、ユーザー設定、--settingsフラグ、管理設定からだけ読み込まれます。プロジェクトの.claude/settings.jsonに書いても無視されるため、取得したリポジトリがキー入力を勝手に書き換えることはありません。
下書きを守る運用手順|段階1から段階4
下書きの保全は、段階1の予防、段階2の消去直後の復元、段階3の履歴検索、段階4の再発防止の順で整理すると、迷わず対処できます。
ここまでの操作を、実際の運用に落とし込みます。以下は、前の見出しまでの公式の記載を前提にした、仮の例にもとづく手順です。移行作業の長い指示を書く場面を想定し、段階1から4に分けます。
| 段階 | やること | 使う操作 | 根拠となる公式の記載 |
|---|---|---|---|
| 段階1 予防 | 長い指示は外部エディタで書き、入力欄には貼らずに読み込ませる | Ctrl+G、ファイル経由の読み込み | 外部エディタの説明、大きな入力はファイルに書き出す案内 |
| 段階2 消去直後 | Ctrl+Cで消したらUp、Esc2回で消したらUp | Up | 変更履歴の2.1.288、ショートカット一覧のEsc+Esc |
| 段階3 履歴検索 | 送信済みの文面はCtrl+Rで探し、範囲を広げる | Ctrl+R、Ctrl+S(全画面表示) | コマンド履歴の説明 |
| 段階4 再発防止 | 繰り返す指示はファイルや手順の登録に移し、書きかけはCtrl+Sで退避する | Ctrl+S、CLAUDE.md、スキル | Ctrl+Sの説明 |
仮の例を最後まで通して確認します。移行作業の指示を入力欄で書いている途中で、全消去してしまった場面です。段階2として、まず空の入力欄でUpを押します。Ctrl+Cで消した場合も、Esc2回で消した場合も、Upで下書きが戻る想定です。戻らなかったときは、段階3としてCtrl+Rを押し、文面の一部を入力して検索します。なお、Ctrl+Rの検索は送信済みの指示を探すための操作なので、書きかけの下書きを探すときは、検索より先にUpでの呼び出しを試してください。
戻った文面を送る前に、貼り付けたログが、プレースホルダーのまま残っているかを確認します。プレースホルダーの中身は~/.claude/paste-cache/から再送される仕組みですが、保持期間を過ぎたキャッシュは削除されるため、時間が経った下書きでは中身が欠けている可能性があります。欠けていた場合は、通知が出てプレースホルダーが取り除かれます。長いログは、貼り付けるよりファイルに書き出して、パスで指示するほうが、再現性も高くなります。
段階4では、同じような指示を何度も書いていないかを振り返ります。移行作業の背景や禁止事項のように、毎回伝える内容は、入力欄ではなく、プロジェクトのCLAUDE.mdへ移します。毎回入力欄に打ち込まず、スクリプトから指示を渡したいときは、対話画面を使わずに実行する方法も選択肢になります。一方、使用量が気になる場合、プロンプトの提案機能が裏で短いリクエストを送り、プランの利用枠やAPIの費用に計上される点は、使用量と費用の見方とあわせて確認しておくと、無駄を減らせます。
入力欄の周辺機能と注意点
画面の乱れにはCtrl+L、詳細な実行記録にはCtrl+O、画像の貼り付けにはCtrl+Vが対応し、入力の記録を扱う前に知っておきたい注意点もあります。
入力欄の周辺には、下書きの保全と直接関係しなくても、知っておくと役立つ操作があります。Ctrl+Lは画面を再描画するキーで、入力と会話履歴はそのまま残ります。表示が乱れたり、一部が空白になったりしたときの復旧用です。Ctrl+Oは、ツールの利用や実行の詳細を、各メッセージのタイムスタンプと使用モデル付きで表示する、トランスクリプトビューアを切り替えます。Ctrl+Vは、クリップボードの画像を貼り付けて、入力欄のカーソル位置に[Image #N]の目印を挿入します(Interactive mode)。
Shift+Tabは権限モードを切り替えるキーで、defaultに加えて、acceptEdits、planなどを順に切り替えます。プランモードの考え方は、実装前に計画を確認する手順で整理しています。Option+P(macOS)またはAlt+P(WindowsとLinux)は、入力欄を空にせずにモデルを切り替えます。この操作は、下書きを保持したままモデルを変えたいときに便利です。
最後に、入力の取り扱いで注意したい点です。貼り付けたテキストには、ターミナルが何も描画しないUnicode文字が混ざることがあり、見えない指示が含まれている可能性があります。公式の説明では、Claude CodeはEnterを押した時点で、それらの文字を取り除きます。プロンプトと、折りたたまれた貼り付けの両方が対象です。何かを取り除いた場合、そのEnterでは何も送信されず、整えた指示が入力欄に戻ります。内容を確認してもう一度Enterを押すと送信されます。外部の文章を貼り付ける機会が多い方は、この動作を知っておくと、Enterを押しても送信されない理由に気づけます。
よくある質問(FAQ)
- Q1. Ctrl+Cで消した入力は、どのバージョンから復元できますか。
- 公式の変更履歴では、バージョン2.1.288の項目に、Ctrl+Cで消したプロンプトの復元を追加したと記載されています。空の入力欄でUpを押すと、貼り付けたテキストと画像を含む下書きが戻る、という内容です。お使いのバージョンが古い場合は、更新してから試してください(Claude Codeの変更履歴)。
- Q2. Escを2回押すと、巻き戻しメニューが開くことがあります。なぜですか。
- 公式のショートカット一覧では、Esc2回の動作は入力欄の状態で変わります。入力欄に文字があるときは、入力欄を空にして下書きを履歴に保存します。入力欄が空のときは、コードと会話を以前の時点へ戻したり要約したりする巻き戻しメニューが開きます(Interactive mode)。
- Q3. Ctrl+Sで退避した下書きは、どうすれば戻せますか。
- 入力欄を空にした状態で、もう一度Ctrl+Sを押します。退避したテキスト、カーソル位置、貼り付けた内容、入力モードが復元されます。
!のシェルコマンドを退避した場合は、シェルモードのまま戻ります(Interactive mode)。 - Q4. 履歴から呼び出した指示に貼り付けテキストが含まれていた場合、再送すると何が起きますか。
- 保存済みの貼り付けの中身が、全文として再び送られます。ただし、保持期間を過ぎてキャッシュが削除されていると、文字列としてのプレースホルダーは送られず、通知が表示されます。通常の文章なら、プレースホルダーを取り除いて残りを送り、シェルモードや空になる指示なら、送信が取り消されます(Terminal configuration)。
- Q5. 履歴の検索を途中でやめると、書きかけの入力はどうなりますか。
- 従来の表示のインライン検索では、Ctrl+Cで検索を中止すると、元の入力が復元されます。空の検索欄でBackspaceを押しても中止できます。全画面表示の検索ダイアログでは、Escで中止します(Interactive mode)。
- Q6. Claudeが処理を進めている間に入力したメッセージを、取り消すことはできますか。
- 入力欄の1行目でUpを押すと、キューのメッセージとコマンドを入力欄に取り戻せます。編集してEnterで再度キューに入れるか、入力欄を空にして破棄します。シェルコマンドは、入力欄が空でほかにキュー済みのものがないときだけ取り戻せます(Interactive mode)。
まとめ
Claude Codeの入力欄は、消し方によって戻し方が異なります。Ctrl+Cで空にした場合は、空の入力欄でUpを押すと、貼り付けたテキストや画像を含む下書きが戻ります。Escを2回押して消した場合は、下書きが履歴に保存され、同じくUpで呼び出せます。書きかけの文面を残したまま別の作業を挟みたいときは、Ctrl+Sで退避し、空の入力欄でもう一度Ctrl+Sを押します。細かい編集はCtrl+_で取り消し、削除した文字列はCtrl+Yで貼り直せます。
長い指示を安全に扱うには、予防の工夫が最も効果的です。複数行の入力はCtrl+Jや\とEnterで行い、さらに長い文面は、Ctrl+Gで外部エディタを開いて書きます。大きなログは貼り付けずにファイルへ書き出し、パスで指示します。貼り付けの中身は、保持期間を過ぎると失われるため、古い履歴を再送するときは通知に注意してください。繰り返し使う指示は、プロジェクトの決まりごとを書くファイルに移すと、入力欄で書き直す回数そのものを減らせます。
操作の入口に迷うときは、Claude Codeの全体の使い方ガイドから、必要な機能の記事へ進んでください。キー操作はバージョンやターミナルによって変わるため、実際に使う前に公式ページで確認する習慣を付けておくと、誤操作の被害を抑えられます。
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