結論から言うと、クラウドセッションの使い方は2通りです。ブラウザ(claude.ai/code)から始める場合は、claude.aiアカウントでサインインし、GitHubを連携し、Default環境を用意したうえで、リポジトリと権限モードを選んでタスクを送ります。ターミナルから始める場合は、GitHubにpush済みのリポジトリで claude –cloud にタスクの説明を付けて実行します。どちらもPro・Max・Team、およびpremium seatかChat + Claude Code seatを持つEnterpriseユーザーが対象です(公式ドキュメント、公式クイックスタート)。手順の詳細と制限は、以下で順に説明します。
Claude Codeには、自分のパソコンでコマンドを打って動かす方法だけでなく、ブラウザやスマホからクラウドのインフラでセッションを動かす方法があります。このクラウドセッションは、ノートパソコンを閉じても止まらず、別の端末から進捗を確認したり指示を出したりできる点が、ローカルで動かすClaude Codeと大きく違います。公式ドキュメントはクラウドセッションを「A cloud session is a Claude Code session that runs on cloud infrastructure instead of on your machine」と定義し、既定ではAnthropicが管理するインフラで動き、組織が自前の実行基盤(self-hosted environment)へルーティングした場合はそちらで動くとしています(公式ドキュメント)。本記事では、公式ドキュメントの文言だけを根拠に、クラウドセッションを開始できる入り口、ローカルセッションやRemote Controlとの違い、claude.ai/codeでの準備手順、ターミナルからの操作、権限モード、差分レビューからPull Request作成までの流れ、Auto-fixによる自動対応、そしてセキュリティと利用前に確認すべき制限を順に整理します。Claude Codeそのものの基本的な使い方から確認したい方は、先にClaude Codeの基本的な使い方(インストールと主な機能の解説)を読んでから戻ると、本記事の内容が追いやすくなります。
Claude Code Web版(クラウドセッション)とは|claude.ai/codeの基本
【完全無料】AI×SNSで成果を出す100大特典を受け取る
AIの使い方を、SNS運用の実務につなげたい方へ。LINEで特典の案内を受け取れます。
Claude Code Web版(クラウドセッション)とは、Claude Codeのセッションを自分のパソコンではなくクラウドのインフラで動かす仕組みです。既定ではAnthropicが管理するインフラで動き、組織の設定次第で自前の実行基盤(self-hosted environment)へルーティングされます。ノートパソコンを閉じてもセッションは動き続け、別の端末から進捗確認や指示ができます(公式ドキュメント)。
利用できるプランも公式に明記されています。公式ドキュメントは「Cloud sessions are available on Pro, Max, and Team plans, and for Enterprise users with premium seats or Chat + Claude Code seats」と案内しており、対象はPro・Max・Team、およびpremium seatかChat + Claude Code seatを持つEnterpriseユーザーです。各プランの料金や機能範囲は変わりやすいため、契約前に公式料金ページで最新の記載を確認してください(公式ドキュメント、Claude料金プラン比較|Free・Pro・Maxの違いと選び方)。
クラウドセッションは、単発の作業を1つずつ投げるだけでなく、1つのまとまった作業を複数のクラウドセッションにまたがって管理する使い方もできます。公式ドキュメントは「To have Claude start and keep track of many cloud sessions for one body of work, use a project」と説明しており、プロジェクトという単位を使うと、Claudeが同じリポジトリ群・指示・記憶を共有した複数のクラウドセッションをまとめて指揮できます(公式ドキュメント)。
クラウドセッションを開始できる5つの入り口
クラウドセッションは、ブラウザ・スマホ・デスクトップアプリ・ターミナル・ルーティンという5つの入り口から開始できます。公式ドキュメントが挙げる入り口と、それぞれの起動方法は次の表のとおりです(公式ドキュメント)。
| 入り口 | 起動方法 | 特徴 |
|---|---|---|
| ブラウザ | claude.ai/code にアクセスする | 「Claude Code on the web」とも呼ばれる基本の入り口 |
| スマホ | Claudeアプリの「Code」タブを開く | 外出先からでも進捗確認や指示ができる |
| デスクトップアプリ | セッション開始時に「Local」ではなく「Cloud」を選ぶ | ローカルと同じアプリの中でクラウドにも切り替えられる |
| ターミナル | claude –cloud を実行する | 手元の作業を続けながら別タスクをクラウドへ投げられる |
| ルーティン | スケジュール実行・イベントトリガー実行 | 実行のたびにそれぞれがクラウドセッションとして動く |
1つのまとまった作業で複数のクラウドセッションを開始・追跡したい場合は、前の見出しで触れたプロジェクトという単位でまとめられます。逆に、ターミナル・IDE・デスクトップアプリの「Local」で動かしているセッションを、外出先からスマホやブラウザで操作したい場合はRemote Controlを使います。クラウドセッション・ローカルセッション・Remote Control付きローカルセッションの違いは、次の見出しで比較します(公式ドキュメント)。
クラウドセッション・ローカルセッション・Remote Controlの違い(比較表)
クラウドセッションとローカルセッションの最大の違いは、コードが動く場所と、切断したあとも動き続けるかどうかです。クラウドセッションはクラウドVM上で動き、タブを閉じても止まりません。ローカルセッションは自分のマシン上で動き、閉じると止まります。Remote Controlを使うローカルセッションは、自分のマシン上で動きながら、開いている間だけスマホやブラウザからも操作できます(公式クイックスタート)。
公式クイックスタートが並べている比較表を、実務で迷いやすい項目に絞って引用します(出典:公式クイックスタート)。
| 比較項目 | クラウドセッション | ローカルセッション | Remote Control付きローカルセッション |
|---|---|---|---|
| コードが動く場所 | クラウドVM(既定はAnthropic管理) | 自分のマシン | 自分のマシン |
| 開始する場所 | claude.ai/code・Claudeアプリ・デスクトップアプリの「Cloud」・claude –cloud | ターミナル・IDE・デスクトップアプリの「Local」 | ターミナル・VS Code拡張・デスクトップアプリ |
| チャットする場所 | claude.ai・モバイルアプリ・デスクトップアプリ | 開始した場所 | claude.aiやモバイルアプリ、開始した場所の両方 |
| ローカルの設定を使うか | 使わない(リポジトリのみ) | 使う | 使う |
| GitHubが必須か | 必須(ローカルリポジトリをbundleする場合を除く) | 不要 | 不要 |
| 切断後も動き続けるか | 動き続ける | 止まる | セッションが自分のマシンで開いている間だけ |
| 権限モード | Accept edits・Plan・Auto | ターミナルは全モードに対応 | claude.aiとモバイルアプリからはManual・Accept edits・Plan |
手元のツールや環境変数をそのまま使いたい作業はローカルセッションが向き、あらかじめ内容が決まった作業を投げて放置し、あとで結果だけ確認したい作業はクラウドセッションが向きます。公式クイックスタートは、ローカルの設定・ツール・環境が必要な作業には、ローカルセッションかRemote Controlのほうが向くと案内しています(公式クイックスタート)。
claude.ai/codeでGitHub連携とDefault環境を準備する手順
claude.ai/codeを初めて使うときの準備は、claude.ai/codeへのサインイン、GitHub連携、Default環境の作成という3つの手順です。GitHub CLI(gh)をすでに使っている場合は、ブラウザではなくターミナルの/web-setupコマンドで連携することもできます(公式クイックスタート)。
公式クイックスタートが示す手順は次のとおりです(出典:公式クイックスタート)。
- claude.ai/code にアクセスし、claude.aiアカウントでサインインする。
- 画面の案内に従ってGitHubと連携し、GitHub側の認可画面で許可する。公開リポジトリはこの連携だけで扱え、プライベートリポジトリはClaude GitHub Appをインストールしたリポジトリだけで作業できる。
- Default環境を用意する。Pro・Maxプランでは自動的に作成され、Team・EnterpriseプランではCreate your first cloud environmentのフォームから作成する。Default環境はTrusted network accessを使い、よく使われるパッケージレジストリなど許可済みのドメインにしか届かない。
GitHubへの接続方法は2通りあり、到達できるリポジトリの範囲が異なります(出典:公式ドキュメント)。
| 方法 | 接続のしかた | セッションが扱えるリポジトリ |
|---|---|---|
| GitHub App | ブラウザのオンボーディングでClaude GitHub Appを認可する | 公開リポジトリすべてと、Claude GitHub Appをインストールしたプライベートリポジトリ |
| /web-setup | ターミナルで/web-setupを実行し、ローカルのgh CLIのトークンをClaudeアカウントへ送る | ghトークンがアクセスできるリポジトリ(Claude GitHub Appの有無は問わない) |
Team・Enterpriseプランでは、ブラウザの「Sign in with GitHub」の手順は、組織のOwnerが管理画面でGitHubコネクタを有効にするまで進めません。/web-setupもQuick web setupという組織設定をOwnerがオンにしないと使えません。また、Zero Data Retentionを有効にしている組織では、/web-setupを含むクラウドセッションの機能自体が使えません(公式クイックスタート、公式ドキュメント)。
すでにgh authでGitHub CLIにサインインしている場合は、ターミナルでClaude Code CLIの/web-setupを実行し、ghが発行したトークンをClaudeアカウントへ送る方法でも連携できます。連携を外したいときは、claude.ai/customize/connectorsでGitHubの接続を解除すると、ブラウザ経由でも/web-setup経由でも、クラウドセッションが使うGitHubの認証情報がまとめて削除されます(公式クイックスタート)。
環境の準備でsetup scriptを使う場合、公式のトラブルシューティングは、大きなDockerイメージの取得や依存関係の同期のような重い処理をsetup scriptに詰め込みすぎず、SessionStart hookに逃がしてバックグラウンドで走らせる方法を勧めています。setup scriptには環境キャッシュを作る際のおよそ5分という時間の目安があり、これを超えるとセッションの起動が止まったりタイムアウトしたりします。hookの具体的な書き方はClaude Codeのフック(hooks)の使い方|設定の書き方とイベント一覧で確認できます(公式クイックスタート)。
claude.ai/codeのURLにクエリパラメータを付けると、プロンプトやリポジトリをあらかじめ入力した状態でセッション作成画面を開けます。イシュートラッカーのボタンからClaude Codeを開くような連携を作るときに使う機能で、公式が挙げるパラメータは次の4つです(出典:公式クイックスタート)。
| パラメータ | 内容 |
|---|---|
| prompt(別名 q) | 入力欄にあらかじめ入れておくプロンプトの文字列 |
| prompt_url | クエリ文字列に収まらない長いプロンプトを、外部URLから取得させる。クロスオリジンのリクエストを許可しているURLである必要があり、promptが指定されている場合は無視される |
| repositories(別名 repo) | あらかじめ選択しておく owner/repo 形式のリポジトリを、カンマ区切りで指定する |
| environment | あらかじめ選択しておく環境の名前またはID |
claude.ai/codeで最初のタスクを送る3ステップ
GitHub連携とDefault環境の準備が済んだら、リポジトリとブランチの選択、権限モードの選択、タスクの説明の送信という3ステップでクラウドセッションが始まります。送信するとClaudeがリポジトリをクローンして作業を始め、タスクごとに独立したセッションとブランチが作られます(公式クイックスタート)。
- claude.ai/code、またはClaudeモバイルアプリのCodeタブで、入力欄の下のリポジトリ選択からClaudeに作業させるリポジトリを選びます。ブランチ選択を変えると、既定ブランチではなく機能ブランチから作業を始められます。複数のリポジトリを加えて、1つのセッションで横断して作業することもできます。
- 入力欄の隣の権限モードのドロップダウンで、セッションの動き方を選びます(モードの違いは後の見出しで説明します)。
- やりたいことを具体的に書いてEnterを押します。公式は、ファイルや関数の名前を挙げる、エラー出力を貼る、症状だけでなく期待する動作を書く、という書き方を勧めています。Claudeはリポジトリをクローンし、設定していればsetup scriptを実行して作業を始めます。1つ終わるのを待たずに次のタスクを送ることもできます。
Claudeが作業を終えると、ブランチがGitHubへpushされます。セッションはpushしても閉じず、差分の確認やPull Requestの作成、追加の指示まで同じ会話の中で続けられます。タブを閉じたりページを離れたりしても、セッションは止まりません(公式クイックスタート)。権限モードの考え方はClaude Codeの権限設定(permissions)の使い方、計画を先に承認させる流れはClaude Codeのプランモードの使い方も参考になります。
ターミナルからclaude –cloudでクラウドセッションを開始する
ターミナルからクラウドセッションを開始するコマンドは claude –cloud です。現在のディレクトリのGitHubリモートを、現在のブランチの内容でクローンするため、ローカルにコミットしただけでpushしていない変更がある場合は、先にpushしておく必要があります(公式ドキュメント)。
たとえば claude –cloud “Fix the authentication bug in src/auth/login.ts” のように、直したい箇所を具体的に書いて実行します。ファイルや関数名を名指しする、エラー出力を貼る、症状だけでなく期待する動作を書く、といった書き方をするほど結果が安定すると公式クイックスタートは案内しています。タスクの説明文をどう書けば伝わりやすくなるかはClaudeのプロンプトのコツ|精度を上げる書き方も参考になります(公式クイックスタート)。
claude –cloud は一度に1つのリポジトリを対象にします。古い –remote という書き方も非推奨の別名として今も使えます。クラウド側のコンテナが起動している間に入力したメッセージはキューに入り、準備が整うと送信されます。作業が終わったら、claude.ai/codeやClaudeモバイルアプリでセッションを開いて進捗を確認したり、直接やり取りを続けたりできます(公式ドキュメント)。
GitHubのリモートが無いリポジトリや、Claude GitHub Appを入れていないgithub.comのリポジトリで claude –cloud を実行すると、Claude Codeはローカルのリポジトリをまとめて直接アップロードします。アップロードできるリポジトリは100MB未満で、コミットが1つ以上ある必要があり、追跡されていないファイルは含まれません。GitHubにpushしてClaude GitHub Appを入れたうえでやり直せば、アップロードを避けてGitHubからクローンさせられます(公式ドキュメント)。
claude –cloud は呼び出すたびに独立したセッションを作るため、複数のタスクを同時に投げて並列に走らせることもできます。公式ドキュメントは「each –cloud command creates its own cloud session that runs independently」と説明しています。仮の例として、ログイン画面のバグ修正を1つのクラウドセッションに投げている間に、別のターミナルからAPIドキュメントの更新をもう1つのclaude –cloudで並行して進める、という使い方ができます。1つのリポジトリで大量のタスクを組み立てて自動化したい場合は、複数のサブエージェントを1つのスクリプトから指揮するClaude Code Dynamic Workflowsによる大規模開発の解説も合わせて検討してください(公式ドキュメント)。
実行中のクラウドセッションへは、ターミナルから追加の指示だけを送ることもできます。claude auth loginでログインしているどのマシンからでも、claude -p “メッセージ” –cloud セッションID の形で実行すると、メッセージをキューに入れて終了します。セッションIDはclaude.ai/codeのセッション一覧で確認でき、claude.ai/code/ から始まるURLを渡すこともできます。なお、–cloudはAnthropicアカウントが前提で、Amazon BedrockなどのサードパーティプロバイダーでClaude Codeを使っている場合は使えません。組織のallow_remote_sessionsポリシーが有効であることも条件です。非対話実行の基本はClaude Codeのヘッドレスモードの使い方にまとめています(公式ドキュメント)。
クラウドで進んだセッションをターミナルへ引き戻すコマンドが claude –teleport です。teleportを実行する前に公式ドキュメントが挙げている前提を、表にまとめます(出典:公式ドキュメント)。
| 前提 | 内容 |
|---|---|
| 作業ディレクトリがクリーン | 未コミットの変更が無いこと。あればteleportがstash(退避)するかどうかを尋ねる |
| 正しいリポジトリ | セッションと同じリポジトリのチェックアウトから実行する。フォークからは実行できない |
| ブランチがリモートにpush済み | クラウドセッションのブランチがpushされていれば、teleportが自動で取得しチェックアウトする |
| 同じアカウントで認証済み | クラウドセッションと同じclaude.aiアカウントで認証していること |
引き戻す入り口は claude –teleport だけではありません。公式ドキュメントが挙げる方法は次のとおりです(公式ドキュメント)。
- claude –teleport で対話式のセッション選択を開く、または claude –teleport セッションID で特定のセッションを直接再開する
- 起動中のCLIセッション内で /teleport(短縮形 /tp)を実行する
- /tasks でバックグラウンドのセッション一覧を開き、tキーで取り込む
- claude.ai/codeのセッションメニューで Open in > Terminal を選び、表示されたコマンドを貼り付ける
取り込んだセッションは、ターミナル側に独立したコピーとして置かれます。ターミナルで続けた作業は手元にだけ残り、claude.aiやモバイルアプリのクラウドセッションには反映されません。複数の作業を並行して分けたいときの考え方はClaude Codeのworktree使い方、会話の再開はClaude Codeのセッション管理(–resume)で確認できます。
–teleport は –resume とは別の機能です。–resume はこの端末に残っているローカルの履歴から会話を再開する機能で、クラウドセッションの一覧には出てきません。–teleport はクラウドセッションの会話とそのブランチをまるごと取り込みます(公式ドキュメント)。
クラウドセッションで選べる3つの権限モード
claude.ai/codeでタスクを作成するとき、入力欄の隣にある権限モードのドロップダウンで、Auto・Accept edits・Planの3つから選べます。ローカルのターミナルにあるManualやBypassのモードは、クラウドセッションには用意されていません(公式クイックスタート)。
| モード | 内容 |
|---|---|
| Auto | クラシファイアがClaudeの行動を確認し、その都度の承認は求めない。組織がAutoモードを許可し、選んだモデルが対応している場合にだけ選択肢として現れる |
| Accept edits | Claudeが変更を加え、承認を待たずにブランチをpushする |
| Plan | Claudeが進め方を提案し、ファイルを編集する前に承認を待つ |
権限モードは、セッションを作成するときだけでなく、実行の途中でもドロップダウンから切り替えられます。Anthropic管理の環境が期限切れになったセッションを開き直したときや、アイドル中に自前の実行基盤(self-hosted environment)がセッションを解放したあとにメッセージを送ったときは、Claude Codeはそれまでと同じ権限モードでセッションを再開します(公式ドキュメント)。
クラウドセッション内のサブエージェントとコンテキスト管理
クラウドセッションの中でも、サブエージェントはローカルと同じ仕組みで動きます。Claudeは Agent ツールでサブエージェントを立ち上げ、調査や並列作業を別のコンテキストウィンドウに逃がして、メインの会話を軽く保てます。リポジトリの .claude/agents/ に定義したサブエージェントは自動的に読み込まれます(公式ドキュメント、Claude Codeのサブエージェント使い方|設定ファイルの書き方と使い所)。
クラウドセッションでも、会話を要約してコンテキストを空ける/compactと、現在のコンテキストの中身を表示する/contextは使えます。一方/clearは使えず、サイドバーから新しいセッションを始める必要があります。自動要約(auto-compaction)はコンテキストウィンドウが上限に近づくと自動で走り、クラウドセッションは環境変数CLAUDE_AUTOCOMPACT_PCT_OVERRIDEを自分自身で設定するため、通常のauto-compactウィンドウより早いタイミングで要約が起きます(公式ドキュメント)。
複数のClaude Codeセッションをチームとして連携させるagent teamsは既定では無効で、環境変数CLAUDE_CODE_EXPERIMENTAL_AGENT_TEAMS=1を環境変数として追加すると有効にできます。リポジトリに置く指示ファイルであるCLAUDE.mdの書き方はClaude CodeのCLAUDE.md書き方|配置場所・読み込み順・運用手順にまとめています(公式ドキュメント)。
差分レビューからPull Request作成までの流れ
クラウドセッションでの作業は、差分(diff)を確認し、行ごとにコメントを残し、Pull Requestを作成するという流れで進みます。差分表示は既定でセッションのベースブランチと比較され、Compare againstを選ぶと別のブランチとも比較できます(公式クイックスタート)。
各セッションには「+42 -18」のように追加・削除行数を示す差分インジケーターが表示され、選択すると左にファイル一覧、右に変更内容が並ぶ差分ビューが開きます。差分ビューの中で行を選んでコメントを入力すると、その場では送信されず、次のメッセージを送るタイミングでまとめてClaudeに渡されます。公式クイックスタートは「Claude sees at src/auth.ts:47, don’t catch the error here alongside your main instruction, so you don’t have to describe where the problem is」という例を挙げており、問題箇所を言葉で説明し直す手間を省ける点を利点として説明しています(公式クイックスタート)。
差分の内容に納得したら、差分ビュー上部のCreate PRを選びます。通常のPull Requestとして開く、下書き(draft)として開く、GitHubの作成画面へ生成済みのタイトルと説明つきで移動する、という3通りの開き方から選べます。Pull Requestを作成したあともセッションは生きたままなので、CIの失敗ログやレビュアーのコメントをそのままチャットに貼り付けて、続きの対応を依頼できます(公式クイックスタート)。
作業が終わったセッションは、サイドバーで一覧を整理するためにアーカイブできます。アーカイブしたセッションは一覧から隠れますが、削除ではないため、アーカイブ済みの表示に切り替えればあとから見つけられます。完全に消したいときは、アーカイブ済みの一覧から、またはセッションのメニューから削除を選びます。削除は元に戻せないため、実行前に確認画面が表示されます(公式ドキュメント)。
Auto-fixでCIエラーとレビューコメントに自動対応する
Auto-fixは、Pull RequestのCI失敗やレビューコメントに、Claudeが自動で調査して対応する機能です。チェックが失敗したりレビュアーがコメントを残したりすると、ClaudeがGitHubのアクティビティを購読して調査し、修正内容が明確ならpushします。利用にはリポジトリへのClaude GitHub Appのインストールが必要です(公式ドキュメント)。
Auto-fixを有効にする方法は、Pull Requestがどこで作られたかや、使っている端末によって複数あります。クラウドセッションで作ったPull Requestなら、claude.ai/codeでセッションを開いてCIステータスバーのAuto-fixを選びます。ターミナルからは、Pull Requestのブランチ上で/autofix-prを実行すると、ghで開いているPull Requestを検出し、クラウドセッションを立ち上げてAuto-fixを有効にするところまで一度に行われます。モバイルアプリからは、Claudeに「このPull RequestのCI失敗やレビューコメントを見て直しておいて」のように伝えるだけで設定できます(公式ドキュメント)。
Auto-fixが有効なとき、Claudeはイベントごとに対応方針を判断します。修正に確信が持て、以前の指示と矛盾しない場合は変更を加えてpushし、セッション内で内容を説明します。レビュアーのコメントが複数の解釈を許す場合や、設計に関わる内容の場合は、先に判断を仰ぎます。重複したイベントや対応が不要なイベントは、セッション内に記録するだけで済ませます(公式ドキュメント)。
GitHubはベースブランチが進んでマージコンフリクトが発生しても、そのことを知らせるwebhookを送らないため、Auto-fixはコンフリクトには自動で対応できません。その場合はセッションを開いてrebaseを依頼する必要があります。また、Atlantis・Terraform Cloud・issue_commentイベントで動くGitHub Actionsのような、コメントをきっかけに動く自動化をリポジトリで使っている場合、Claudeのコメント返信がその自動化を意図せず起動させることがあるため、PRコメントがインフラ操作や権限の強い処理につながるリポジトリでは、Auto-fixを有効にする前に自分のリポジトリの自動化を見直しておく必要があると公式は注意しています(公式ドキュメント)。
セキュリティの分離の仕組みと利用前に確認すべき制限
クラウドセッションは、隔離された仮想マシン・ネットワークアクセス制御・認証情報の保護という複数の層で、自分のマシンや他のセッションから分離されています。Anthropicが管理する環境では、Gitの認証情報や署名鍵はサンドボックスの外側に置かれ、プロキシがスコープを絞った認証情報でセッションの代わりに認証します(公式ドキュメント)。
組織が自前の実行基盤(self-hosted environment)にセッションをルーティングしている場合、分離の責任は自分たちのデプロイ側に移ります。ネットワークアクセスも、Anthropic管理の環境では既定で制限され、無効化もできますが、自前の実行基盤では自分たちのネットワーク境界でegress(外向き通信)を制限する形になります。ネットワークアクセスを無効化した状態でも、Claude CodeはAnthropicのAPIとは通信できるため、その経路からデータがVMの外へ出る余地がある点は公式も明記しています(公式ドキュメント)。
クラウドセッションは、一定期間操作が無いと止まり、VMが回収されます。MCPコネクタのツール呼び出しの承認待ちや、MCPサーバーへのサインイン待ちの間もアイドルとみなされ、待っている間に期限切れになることがあります。MCPサーバーの接続や承認の仕組み自体はMCPとは|Claudeを外部ツールにつなぐ仕組みで確認できます。期限切れになったセッションは、claude.ai/codeから開き直すと会話履歴を保ったまま新しいVMが用意されますが、VMが回収された時点でまだ動いていたサブエージェントやシェルコマンドといったバックグラウンド作業は復元されないと公式は明記しています(公式ドキュメント)。
利用前に確認しておきたい制限もあります。クラウドセッションはアカウント内の他のClaude・Claude Code利用と同じレート制限を共有し、並列で走らせるタスクが多いほどレート制限を比例して消費します。クラウドVM自体に別料金はかかりません。リポジトリのクローンとPull Request作成にはGitHubが必要で、GitHub以外のリポジトリを扱いたい場合は、ローカルリポジトリをbundleしてアップロードする方法があるものの、その場合は結果をそのリモートへpushで戻すことはできません。組織でIPアローリスト(IP allowlisting)を設定している場合、Anthropic管理のクラウドセッションはユーザーのネットワークではなくAnthropic管理のインフラからAPIを呼び出すため、認証エラーになります。自前の実行基盤にルーティングされたセッションは、組織自身のネットワークからAPIを呼び出す扱いになります(公式ドキュメント)。
よくある質問(FAQ)
- Q1. クラウドセッションはどのプランで使えますか。
- 公式ドキュメントは、Pro・Max・Teamプラン、およびpremium seatかChat + Claude Code seatを持つEnterpriseユーザーで使えると案内しています。プラン名以外の料金や機能範囲は変わりやすいため、契約前に公式料金ページを直接確認してください(公式ドキュメント、Claude料金プラン比較)。
- Q2. クラウドセッションを使うとクラウドVMの分の料金が別にかかりますか。
- 公式は「There is no separate compute charge for the cloud VM」と明記しており、クラウドVM自体への追加課金はありません。ただし、クラウドセッションはアカウント内の他のClaude・Claude Code利用と同じレート制限を共有し、並列で走らせるタスクが多いほどレート制限を比例して消費します(公式ドキュメント)。
- Q3. ブラウザのタブを閉じてもセッションは大丈夫ですか。
- 問題ありません。公式は「Closing the tab or navigating away doesn’t stop the session」と説明しており、タブを閉じても背後で動き続け、Claudeが現在のタスクを終えるとアイドル状態になります。一覧を整理したいときはアーカイブ、完全に消したいときは削除を使います(公式クイックスタート)。
- Q4. –teleportと–resumeは何が違いますか。
- 両者は取り込む対象が違います。–resumeが参照するのはこの端末だけに残るローカルの会話履歴で、クラウドセッションはその一覧に含まれません。対して–teleportは、指定したクラウドセッションの会話とpush済みのブランチをまとめてこの端末へ持ってきます。どちらを打つかで開けるセッションが変わるため、名前だけで判断せず用途を確認してから使い分けてください(公式ドキュメント)。
- Q5. Auto-fixを使うにはGitHubアプリのインストールが必要ですか。
- 必要です。公式は「Auto-fix requires the Claude GitHub App to be installed on your repository」と明記しています。未インストールの場合は、GitHub App のページからインストールしてから、claude.ai/codeのCIステータスバーやターミナルの/autofix-prでAuto-fixを有効にします(公式ドキュメント)。
- Q6. セッションが期限切れになったら会話ややりかけの作業はどうなりますか。
- claude.ai/codeからセッションを開き直すと、会話履歴を保ったまま新しいVMが用意されます。ただし、VMが回収された時点でまだ動いていたサブエージェントやシェルコマンドといったバックグラウンド作業は復元されないと公式は明記しています。MCPコネクタの承認待ちやサインイン待ちの間もアイドル扱いになり、期限切れの原因になり得ます(公式ドキュメント、MCPとは|Claudeを外部ツールにつなぐ仕組み)。
まとめ|クラウドセッションをどう使い分けるか
クラウドセッションは、決まった作業を投げて放置し、あとで結果だけ確認したいときや、GitHub上のリポジトリを手元にクローンせず扱いたいとき、CIやレビューコメントへの対応まで自動化したいときに向いています。逆に、手元の設定・ツール・環境変数に依存する作業や、頻繁に細かく指示を出しながら進めたい作業は、ローカルセッション、またはローカルで動かしながらスマホやブラウザから操作できるRemote Controlのほうが向きます。claude.ai/codeでのGitHub連携とDefault環境の準備さえ済ませてしまえば、ブラウザ・スマホ・デスクトップアプリ・ターミナル・ルーティンのどの入り口からでも同じクラウドセッションの仕組みを使えるので、まずは1つの小さなタスクをclaude –cloudかclaude.ai/codeから投げてみて、差分レビューからPull Request作成までの流れを一度体験してみてください。
あわせて読みたい・姉妹メディア
