Claude Haiku 4.5とは|旧世代の位置づけ・料金・Haiku 5.5への移行判断

Claude Haiku 4.5とは|料金・速度・Sonnet 5との使い分け
📅 公開日: 2026年9月17日🔄 最終更新: 2026年10月16日

Claude Haiku 4.5は、Anthropicが2025年10月15日にリリースした小型モデルです。公式のモデルページ(2026年10月16日確認)では、現在は「Legacy(旧世代)」に分類され、現行の最新Haikuは2026年10月7日にリリースされたClaude Haiku 5.5です。Haiku 4.5は引き続き利用でき、状態は「Active」ですが、公式は新しい世代への移行を検討するよう案内しています(公式 Claude Haiku 4.5ページ)。結論から言うと、新規に作るならHaiku 5.5、すでにHaiku 4.5で動いているシステムは、移行の手間と費用差を比べてから切り替えるかどうかを決める、という順番になります。判断の軸は3つで、料金(Haiku 4.5は入力$1・出力$5、Haiku 5.5は入力$0.10・出力$0.50から)、仕様(コンテキスト200K対1M、最大出力64K対128K、思考の方式)、移行で必要になるコード変更です。本記事では公式のモデル一覧・料金ページ・提供終了ページ・移行ガイドの記載だけを根拠に、Haiku 4.5の位置づけ、料金、速度の見方、現行4モデルとの使い分け、使い続ける場合と移る場合の判断を整理します。Claude全体の使い方から知りたい方は、先にClaude活用の使い方|料金・モデル・始め方を読んでから戻ると、モデル比較が追いやすくなります。

目次

Claude Haiku 4.5とは|現在の位置づけは旧世代(Legacy)の小型モデル

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Claude Haiku 4.5は、2025年10月15日にリリースされたAnthropicの小型モデルで、2026年10月16日時点の公式ページでは「Legacy」、つまり今後アップデートを受けず将来非推奨になり得るモデルに分類されています。APIのモデルIDは claude-haiku-4-5-20251001、エイリアスは claude-haiku-4-5 で、状態は「Active」、提供終了の目安は「Not sooner than October 15, 2026」(それより早くは終了しない)です(公式モデルページ、公式モデル提供終了ページ)。

公式の用語は4段階で、Activeは「十分にサポートされ、利用が推奨される」状態、Legacyは「今後アップデートを受けず、将来非推奨になる可能性がある」状態、Deprecatedは「動作はするが推奨されず、提供終了日が割り当てられる」状態、Retiredは「利用できず、リクエストは失敗する」状態です。Haiku 4.5は、提供終了ページの表では状態が「Active」、非推奨化の日付が「N/A」であり、モデルページ側の分類が「Legacy」という位置にあります。つまり「今すぐ使えなくなる」わけではなく、「新規採用の第一候補ではなくなった」という段階です(出典:公式モデル提供終了ページ)。

提供終了の目安の読み方に注意が必要です。「Not sooner than October 15, 2026」は終了予定日ではなく、「それより早くは終了しない」という下限です。この下限の日付は2026年10月16日時点で過ぎていますが、同じ提供終了ページには、Haiku 4.5を対象にした非推奨化や提供終了日の通知は載っていません。公式は、公開されたモデルを提供終了する前に事前通知を行うと書いているため、将来非推奨化される場合も、日付が割り当てられてから移行の準備期間があります。運用上は、モデルIDを設定値として外に出し、提供終了ページを定期的に確認しておくのが妥当です(出典:公式モデル提供終了ページ)。

タイトルにあるSonnet 5についても整理します。公式のモデル一覧では、現行の4モデルはClaude Fable 5.1・Claude Opus 5.5・Claude Sonnet 5.5・Claude Haiku 5.5で、Claude Sonnet 5とClaude Opus 5は「Legacy models(まだ利用可能)」の側に置かれています。Haiku 4.5も同じ旧世代の一覧に入っています。したがって「Haiku 4.5とSonnet 5の使い分け」は、現在の判断としては「Haiku 5.5とSonnet 5.5の使い分け」に読み替えるのが実態に合います(出典:公式モデル一覧)。

Haiku 4.5とHaiku 5.5の違い|コンテキスト・出力・思考方式・料金を並べる

Haiku 4.5とHaiku 5.5の主な違いは、コンテキストウィンドウ(200K対1Mトークン)、最大出力(64K対128Kトークン)、思考方式(手動のExtended thinking対Adaptive thinking)、知識の新しさ(Feb 2025対Jun 2026)、そして料金(入力$1・出力$5対入力$0.10・出力$0.50から)です。いずれも公式のモデルページの記載で、2026年10月16日に確認しました(公式 Haiku 4.5ページ、公式 Haiku 5.5ページ)。

公式の2つのモデルページを並べた比較が次の表です。数値と表記は公式の記載どおりで、S.Line側で丸めたり換算したりしていません(出典:公式 Haiku 4.5ページ、出典:公式 Haiku 5.5ページ)。

項目 Claude Haiku 4.5 Claude Haiku 5.5
公式の分類 Legacy(Active) Latest(Active)
リリース日 2025年10月15日 2026年10月7日
Claude APIのモデルID claude-haiku-4-5-20251001(エイリアス claude-haiku-4-5) claude-haiku-5-5(日付なし・エイリアスなし)
コンテキストウィンドウ 200K tokens 1M tokens
最大出力(同期Messages API) 64K tokens 128K tokens
思考方式 Extended(手動のbudget_tokens) Adaptive(effortで調整)
デフォルトのeffort 非対応 medium
信頼できる知識カットオフ Feb 2025 Jun 2026
入力単価(100万トークンあたり) $1 10万トークン以下のプロンプトで$0.10、10万トークン超で$0.50
出力単価(100万トークンあたり) $5 10万トークン以下のプロンプトで$0.50、10万トークン超で$2.50
提供終了の目安 Not sooner than October 15, 2026 Not sooner than October 7, 2027

表で最初に見るべきは思考方式の行です。Haiku 4.5は、開発者がthinking: {type: “enabled”, budget_tokens: N} で思考量を手動指定する方式で、effortパラメータは使えません。Haiku 5.5はAdaptive thinkingで、モデルが考える量を決め、effortで深さを調整します。公式の移行ガイドによれば、Haiku 5.5に従来の「enabled+budget_tokens」の指定を送ると400エラーになります。トークン数の数え方も変わり、Haiku 5.5はClaude 4.7以降のモデルと同じ新しいトークナイザを使うため、同じ文章がHaiku 4.5より多いトークンとして数えられます(増加の目安は公式移行ガイドに記載)。料金表の単価の差だけで判断せず、トークン数の増加も織り込んで見積もる必要があります(出典:公式 Haiku 5.5移行ガイド)。

Haiku 4.5の料金|$1/$5の内訳と、Haiku 5.5との試算比較

Claude Haiku 4.5のAPI料金は、100万トークンあたり入力$1・出力$5が基本で、5分キャッシュ書込$1.25、1時間キャッシュ書込$2、キャッシュ読取$0.10、Batch APIは入力・出力とも50%引きです。Haiku 5.5は10万トークン以下のプロンプトで入力$0.10・出力$0.50、10万トークン超で入力$0.50・出力$2.50です。いずれも米ドル建てで、2026年10月16日に公式ページで確認しました(公式料金ページ)。

公式のモデルページに載っている単価を、Haiku 4.5とHaiku 5.5で並べます。いずれも100万トークンあたりの米ドルで、適用条件はHaiku 5.5の「プロンプトの長さ」です(出典:公式 Haiku 4.5ページ、出典:公式 Haiku 5.5ページ)。

項目(100万トークンあたり) Haiku 4.5 Haiku 5.5(10万トークン以下のプロンプト) Haiku 5.5(10万トークン超のプロンプト)
入力 $1 $0.10 $0.50
出力 $5 $0.50 $2.50
5分キャッシュ書込 $1.25 $0.125 $0.625
1時間キャッシュ書込 $2 $0.20 $1
キャッシュ読取 $0.10 $0.01 $0.05
Batch API 入力・出力とも50%引き 入力・出力とも50%引き 入力・出力とも50%引き

この単価から、移行の費用差を自分で試算する手順を示します。条件は仮の例で、実在の案件の数字ではありません。「月に入力1億トークン・出力2,000万トークンを、すべて10万トークン以下のプロンプトで処理し、キャッシュとBatchは使わない」とします。Haiku 4.5では、入力100M×$1+出力20M×$5で$200です。Haiku 5.5では、公式の移行ガイドが述べる「同じ文章で約30%多いトークン」を入力・出力の両方に当てはめ、入力130M×$0.10+出力26M×$0.50で$26になります。同じ処理が10万トークン超のプロンプトになる場合は、入力130M×$0.50+出力26M×$2.50で$130です。実際のトークン数は内容と言語で変わり、思考に使うトークンも加わるため、本番の見積もりはHaiku 5.5のモデルIDでトークンカウントを取り直して確定してください。移行ガイドも、Haiku 4.5のトークン数で作った見積もりは作り直すよう案内しています(出典:公式 Haiku 5.5移行ガイド、出典:公式料金ページ)。

画像を扱う場合は、トークン数がさらに変わる点に注意してください。公式の移行ガイドによれば、Haiku 5.5は高解像度の画像ティアを使い、長辺2,576ピクセルまたは4,784視覚トークンを超える画像を縮小します。Haiku 4.5は標準ティアで、長辺1,568ピクセルまたは1,568視覚トークンを超える画像を縮小します。公式は、2,000×1,500ピクセルの画像がHaiku 5.5ではHaiku 4.5の約2.5倍の視覚トークンになると例示しています。画像を大量に入力する用途では、テキストの約30%増に加えて、この差も見積もりに入れてください。またBatch APIでは、Haiku 5.5は出力300Kトークンまでをベータ用ヘッダー付きで扱えると公式モデルページに記載されています(出典:公式 Haiku 5.5ページ)。

クラウド経由の追加条件もあります。公式のモデル一覧は、Amazon BedrockとGoogle Cloudの提供終了日は各社が独自に設定すると記載しており、価格も各クラウドの料金ページが正になります。BedrockやGoogle Cloudで使っている場合の見積もりと提供期間は、それぞれの公式ページで確定してください(出典:公式モデル一覧)。

速度の見方|公式の「Fastest」は相対表記で、秒数の保証ではない

公式のモデル一覧が示す速度は「現行ラインナップに対する相対的なレイテンシ」で、実際の遅延はプロンプトの長さ、出力の長さ、thinkingのeffortで変わると注記されています。現行4モデルのうちHaiku 5.5が「Fastest」、Sonnet 5.5が「Fast」、Opus 5.5が「Moderate」、Fable 5.1が「Slower」です(公式モデル一覧)。

Haiku 4.5は、この現行モデルの比較表に含まれていないため、公式が現行モデルとの速度差を数値や順位で示しているわけではありません。したがって「Haiku 4.5はHaiku 5.5より遅い(あるいは速い)」と断定できる根拠は、公式ページからは確認できませんでした。速度が要件に入る場合は、自分のプロンプトと出力長でHaiku 4.5とHaiku 5.5の両方を実測するのが唯一確実な方法です。Haiku 5.5は既定でAdaptive thinkingが有効で、応答の先頭にthinkingブロックが付くことがあります。移行ガイドは、思考を抑えて速度を優先したい場合はeffortを下げる設計を勧めています(出典:公式 Haiku 5.5移行ガイド)。

現行4モデルとの使い分け|Fable 5.1・Opus 5.5・Sonnet 5.5・Haiku 5.5

公式の現行4モデルの使い分けは、迷ったらまずOpus 5.5、要求水準の高い推論や長時間のエージェント作業にはFable 5.1、速度と知能のバランスにはSonnet 5.5、分類・抽出・ルーティングのような大量で低遅延の処理にはHaiku 5.5、という整理です。Haiku 4.5が担っていた「軽量・低コスト」の役割は、現在はHaiku 5.5が引き継ぎます(公式モデル一覧)。

公式のモデル一覧から、使い分けに必要な行を並べます。単価は100万トークンあたりの米ドルで、2026年10月16日に確認しました(出典:公式モデル一覧)。

項目 Claude Fable 5.1 Claude Opus 5.5 Claude Sonnet 5.5 Claude Haiku 5.5
公式の説明 For demanding reasoning and long-horizon agentic work For long-running agentic coding and knowledge work The best combination of speed and intelligence For high-volume, latency-sensitive tasks such as classification, extraction, and routing
比較レイテンシ Slower Moderate Fast Fastest
単価(入力 / 出力) $10 / $50 $4 / $20 $2 / $10 $0.10 / $0.50から(10万トークン以下のプロンプト)
Claude APIのモデルID claude-fable-5-1 claude-opus-5-5 claude-sonnet-5-5 claude-haiku-5-5
コンテキスト / 最大出力 1M / 128K tokens 1M / 128K tokens 1M / 128K tokens 1M / 128K tokens
デフォルトのeffort high medium high medium

表から読み取れる使い分けは次のとおりです。コンテキストと最大出力は現行4モデルで共通なので、モデルを分ける軸は「能力・速度・単価」になります。大量の分類、抽出、振り分けなど、1件あたりの処理が軽く件数が多い仕事は、公式がHaiku 5.5向けと説明している領域です。日常的なコーディングや文書作成など、品質と速度の両方が要る仕事はSonnet 5.5、長時間のエージェント型コーディングや知識業務はOpus 5.5、それでもOpus 5.5の評価が足りない高度な推論はFable 5.1、という段階になります。Fable 5.1の特徴はClaude Fable 5.1とは|Mythos 5.1との違い・料金・変更点で、プランごとの違いはClaude料金プラン完全比較|Free・Pro・Maxの違いと選び方で整理しています(出典:公式モデル一覧)。

Haiku 5.5で変わる動作|Haiku 4.5のコードをそのまま動かすと起きること

Haiku 5.5はAPIの形そのものは変わりませんが、公式の変更一覧は、エラーになるもの(thinkingの旧指定、サンプリングパラメータ、プレフィル、旧computer useツール、BedrockでのStructured outputs、前のターンを書き換えたあとのthinkingブロック)と、動作が変わるもの(応答の先頭にthinkingブロックが付く、同じ文章のトークン数が増える、過去のthinkingブロックが入力に残る)に分けて整理しています(公式 What’s new in Claude Haiku 5.5)。

公式の「Haiku 4.5からの変更点」には、種類ごとに次の内容が並んでいます。新機能として、AdaptiveなthinkingとeffortによるEffortの調整、1Mコンテキストと128K出力、Claude APIとGoogle Cloudで使えるbrowser useツール、安全分類器による拒否(stop_reasonがrefusalになる)が挙げられています。壊れる変更(Breaking)として、旧thinking指定、サンプリングパラメータ、assistantプレフィル、computer_20250124、Amazon BedrockでのStructured outputs、前のターンを変えたあとのthinkingブロックの再送が挙げられています。動作が変わる変更(Changed)として、応答がthinkingブロックから始まること、thinkingの本文が既定では省略されること、同じ文章のトークン数が増えること、アカウントをまたいだthinkingブロックの再生、過去のthinkingブロックが文脈に残ること、キャッシュできる最短プロンプトが短くなることが挙げられています(出典:公式 What’s new in Claude Haiku 5.5)。

実務に直結する点を3つ取り出します。1つ目はコンテンツブロックの読み方です。Haiku 5.5はAdaptive thinkingが既定で有効なので、thinkingを指定しないリクエストでも、応答が1つ以上のthinkingブロックから始まることがあります。「最初のブロックが答え」と決め打ちしているコードは、ブロックのtypeで選ぶ形に直す必要があります。2つ目はthinkingブロックの扱いです。Haiku 4.5は直近のターンのブロックだけを保持していましたが、Haiku 5.5は過去のアシスタントターンのthinkingブロックをすべて文脈に残し、入力トークンとして数えます。複数ターンの会話では、トークナイザの変更だけでは説明できない入力の増加が起こり得るため、公式はthinkingブロックのクリア機能を案内しています。3つ目はthinkingの本文です。Haiku 5.5は既定ではthinkingブロックの本文が空で署名だけが返り、要約を受け取るにはthinking.displayを”summarized”にします。Haiku 4.5が要約を返していたのとは既定値が違います(出典:公式 Haiku 5.5移行ガイド)。

キャッシュにも変化があります。公式の変更一覧によれば、キャッシュできるプロンプトの最短長はHaiku 4.5の4,096トークンからHaiku 5.5では512トークンに下がり、その間の長さでcache_controlを指定したプロンプトはHaiku 5.5ではキャッシュされます。短い定型プロンプトを大量に流す用途では、キャッシュ読取の単価(10万トークン以下のプロンプトで$0.01)と合わせて、費用の見積もりが変わる点です。一方で、前のターンの内容(system、tools、過去のmessages)を途中で書き換えたあとにthinkingブロックを送り返すとHaiku 5.5は400エラーを返すので、会話は追記だけで伸ばす設計にします。アカウントをまたいで会話を再生する仕組みがある場合も、ブロックを作ったアカウントで再生する必要があります(出典:公式 What’s new in Claude Haiku 5.5、出典:公式 Haiku 5.5移行ガイド)。

移行後のeffortと思考の設定|budget_tokensの代わりにeffortで調整する

Haiku 5.5では、思考の量を決める主な操作がeffortです。公式のプロンプトガイドは、effortがHaiku 4.5で使っていた思考予算(budget_tokens)の代わりになると説明し、lowは最も安く速い設定、mediumは既定で大半の用途の出発点、highは知識業務や長いエージェントタスク向け、xhighとmaxは評価で品質向上が費用に見合う場合のみ、と整理しています(公式 Prompting Claude Haiku 5.5)。

公式のプロンプトガイドが述べる要点を、設定の判断に使える形で整理します。まず、Haiku 5.5はHaikuとして初めてeffortのレベルを持つモデルです。lowはチャット、短いツールタスク、単純で大量のリクエストに向きますが、長いエージェント用プロンプトでは検索や確認を省いたり早く止まったりしやすくなると書かれています。mediumは既定で、エージェント型のコーディングを含む多くの作業の出発点です。highは知識業務、長いエージェントタスク、厳密な指示への従順さが要る場面に向きます。xhighとmaxは、思考と応答がかなり長くなるため、評価で品質の伸びが費用を正当化できるときに限り使い、その場合はSonnet 5.5でも評価して性能・費用・速度を比べるよう案内されています(出典:公式 Prompting Claude Haiku 5.5)。

思考の量を減らしたい場合の注意点も公式に書かれています。Haiku 5.5では思考が既定で有効で、思考トークンはmax_tokensに含まれます。Haiku 4.5で思考なしで動かしていたリクエストのmax_tokensをそのまま持ち込むと、思考で枠を使い切って返信が途中で切れることがあるため、思考の分の余裕を残すよう案内されています。思考を減らす方法はeffortを下げることで、公式のテストでは「直接答えて」とプロンプトで頼んでも思考は止まらなかったと書かれています。thinkingを{“type”: “disabled”}にして切ることもできますが、これが使えるのはlow・medium・highのみで、xhighとmaxでは400エラーです。また、会話の途中でトップレベルのeffortの値を変えると、その会話のメッセージ部分のプロンプトキャッシュが無効になります(出典:公式 Prompting Claude Haiku 5.5)。

プロンプト自体の作り直しについては、公式が「既存のHaiku 4.5向けプロンプトは、変更なしでも良好に動くはず」と案内しています。つまり、移行で最初に直すのはプロンプトではなくAPIのパラメータ側で、動作の差が気になったときに症状ごとの対処(検索の頻度、早期停止、確認の省略、チャットボットの指示遵守、推論めいた文章の混入、拒否)を足していく、という順番が公式の想定です。設定に迷う場合は、lowとmediumなど2〜3段階を自分の評価セットで比べるのが公式の勧めです(出典:公式 Prompting Claude Haiku 5.5)。

移行後に起きやすい症状と公式の対処|早期停止・確認の省略・拒否

Haiku 5.5へ移したあとに公式が挙げる症状は、長いエージェント用プロンプトでの早期停止、コード変更の確認省略、ユーザーが作業途中に送った指示の無視、チャットボットがシステムプロンプトから外れる、返信に推論めいた文が混ざる、そして安全分類器による拒否(stop_reasonがrefusal)です。いずれも公式のプロンプトガイドに対処が載っています(公式 Prompting Claude Haiku 5.5)。

症状と公式の対処を、確認のしやすい形で並べます。内容は公式プロンプトガイドの記載を日本語に要約したもので、追加するプロンプトの文面は公式ページで確認してください(出典:公式 Prompting Claude Haiku 5.5)。

見られる症状 公式の説明 公式が挙げる対処
長いエージェントプロンプトで作業が終わる前に止まる 短いシステムプロンプトではまれだが、長いコーディングエージェント用プロンプトのlow effortでは起こり得る やり終えるまで続ける指示をシステムプロンプトに足す。effortを上げることでも減るが、費用は増える
コード変更を、実行して確かめずに完了と報告する lowとmediumのeffortで起こり得る 実行・ビルド・型検査など実際の確認を行ってから完了と報告させる指示を足す
JSON出力を指定すると、必要なツール呼び出しを飛ばす thinkingを切っていて、Structured outputsを使う場合に起こり得る Adaptive thinkingを使う、ツールを呼ぶ必要があるリクエストからoutput_config.formatを外す、tool_choiceで呼び出しを強制する、のいずれか
ユーザーが作業の途中で送ったメッセージが無視される ツール結果経由のプロンプトインジェクションに耐えるよう訓練されており、tool_resultの中のユーザー文を信頼しないことがある ユーザーの文をtool_resultに入れず、直後のユーザーターンのテキストブロックとして渡す
チャットボットが、ユーザーに反論されるとシステムプロンプトから外れる サポート用途などで起こり得る システムプロンプトの規則は会話全体で有効と明記する。指示遵守が最重要ならhigh effortも使う
返信に推論めいた文章が混ざる thinkingを切っているときやlow effortで起こりやすい Adaptive thinkingとmedium effortに切り替える
stop_reasonがrefusalで返る 安全分類器が拒否することがあり、Haiku 4.5からの移行では新しい挙動 クライアントでrefusalを処理する。同じリクエストの再送は通常また拒否される

最後の拒否は、費用や速度よりも先に確認すべき点です。Haiku 5.5の安全分類器による拒否は、stop_details.categoryでcyber、frontier_llm、bio、general_harmsのいずれかの分類が示されます。公式の説明では、cyberはマルウェアやエクスプロイト開発などサイバー被害を可能にし得る依頼、frontier_llmは競合するAIモデルの開発を助け得る依頼、bioは危険な実験手法など生物学的な被害を可能にし得る依頼、general_harmsは利用ポリシー上のそれ以外の領域に当たる依頼です。cyberとgeneral_harmsは無害な作業でも該当し得ると書かれており、組織の正当なセキュリティ業務や生命科学業務が止まる場合には、公式の検証プログラムに申請できる旨が案内されています。Haiku 5.5にはサーバー側のフォールバックがないため、Haiku 4.5では起きなかった拒否が、移行後の本番で初めて出る可能性があります。評価セットには、拒否が出そうな種類の入力も含めておくと安全です(出典:公式 Prompting Claude Haiku 5.5)。

モデルを選び直す評価の進め方|effortを先に調整してから切り替える

公式の「Choosing the right model」は、モデルを変える前にeffortの調整を試すこと、効率優先なら現在はHaiku 5.5から始めること、切り替えるかどうかは自分の評価セットで正確さ・回答の質・例外的なケースの扱いを比べて決めること、という進め方を示しています。評価セットを作ることが最も重要な手順と位置づけられています(公式 Choosing the right model)。

公式が挙げる選定基準は、機能、速度、コスト、effortの4つです。効率優先で始める場合の手順は、Haiku 5.5で実装を始める、ユースケースを十分にテストする、性能が要件を満たすか評価する、特定の能力差がある場合に限って上位モデルへ上げる、の4段階です。この進め方が向く対象として、初期のプロトタイピング、遅延要件が厳しいアプリケーション、コストを重視する実装、大量で単純なタスクが挙げられています。現在、公式はこの「最初の一手」にHaiku 5.5を挙げています(出典:公式 Choosing the right model)。

切り替えるかどうかを決める手順も、公式は4つに整理しています。自分のユースケース専用のベンチマークテストを作る。実際のプロンプトとデータでテストする。モデル間で、回答の正確さ、回答の質、例外的なケースの扱いを比べる。性能とコストのトレードオフを検討する。Haiku 4.5を使い続けるかどうかも、同じ手順で判断できます。たとえば、過去の入力から代表的なものを選んで正解を人手で付け、Haiku 4.5とHaiku 5.5(必要ならSonnet 5.5も)で同じ入力を処理し、一致率と1件あたりの費用、応答時間を並べます。このとき、Haiku 5.5は同じ文章で約30%多いトークンを数えるため、1件あたりの費用はHaiku 5.5のトークン数で計算し直します。一致率の差が業務上許容でき、費用差が意味のある額なら移行、そうでなければ当面は据え置く、という判断を数字で下せます(出典:公式 Choosing the right model)。

公式のモデル選択マトリクスでは、最低の遅延と価格を求める場合の開始モデルがHaiku 5.5で、例として、リアルタイムのアプリケーション、大量の知的処理、強い推論が要るコスト重視の導入、サブエージェント用途が挙げられています。複数のモデルを組み合わせる方法として、実行役が難しい判断だけを上位モデルに相談するパターンと、上位モデルが作業を下位モデルに配るパターンがあることも案内されています。詳しい戦略と測定例は、公式のコストと知能の最適化ガイドにまとまっています。Claude Codeでの複数エージェントの組み方はClaude Code Dynamic Workflows 大規模開発|2026年の最新情報で扱っています(出典:公式 Choosing the right model)。

Haiku 4.5を使い続けるか、Haiku 5.5へ移るかの判断

Haiku 4.5を使い続けてよいのは、現行システムが安定して動いていて、200Kコンテキストと64K出力で足り、公式の提供終了ページに非推奨化の通知が出ていない間です。Haiku 5.5へ移すべきなのは、新規に作る場合、1Mコンテキストや新しい知識(Jun 2026)が要る場合、単価を下げたい場合です。移行にはモデルID、思考設定、サンプリングパラメータなどのコード変更が要ります(公式 Haiku 5.5移行ガイド)。

公式の移行ガイドが、Haiku 4.5から5.5へ移すときに挙げるコード変更は次のとおりです。モデルIDをclaude-haiku-5-5に置き換える。同じ文章が約30%多いトークンになるため、プロンプトのトークン数、max_tokens、費用の見積もりを数え直す。thinking: {type: “enabled”, budget_tokens: N} を {type: “adaptive”} に変える。temperature、top_p、top_kを外す。リクエストの最後をassistantターンで終えるプレフィルをやめ、userターンで終える。computer_20250124を使っている場合は、Claude APIとGoogle Cloudではcomputer_toolset_20260801のツールセットへ移す。stop_reasonのrefusalを処理する。この中で見落としやすいのは、プレフィルとサンプリングパラメータです。Haiku 4.5では受け付けていた指定が、Haiku 5.5では400エラーになります(出典:公式 Haiku 5.5移行ガイド)。

運用面の条件も確認が必要です。移行ガイドは、Haiku 4.5でPriority Tierの契約を結んでいる組織について、Haiku 5.5ではPriority Tierがサポートされないため、容量を別に計画するよう案内しています。また、Haiku 5.5はAmazon Bedrockでは構造化出力(structured outputs)が使えないと記載されています。BedrockやPriority Tierを前提にしている場合は、単価の差より先にこの条件を確認してください。公式は、Claude Codeで /claude-api migrate を実行すると、モデルIDの置換や破壊的変更の修正を一括で適用し、手動確認が必要な項目のチェックリストを出力する方法も案内しています。編集前に対象範囲の確認を求める仕様です(出典:公式 Haiku 5.5移行ガイド)。

Haiku 3.5とHaiku 3を使っている場合は、状況が異なります。公式の提供終了ページでは、claude-3-5-haiku-20241022は2026年2月19日、claude-3-haiku-20240307は2026年4月20日に提供終了(Retired)となっており、リクエストは失敗します。Haiku 5.5の移行ガイドには、これらの旧モデルからHaiku 5.5へ直接移す手順が別に用意されています。Haiku 4.5を経由する必要はなく、新しく移すなら現行のHaiku 5.5を第一候補にするのが、公式の案内に沿った選び方です(出典:公式モデル提供終了ページ、出典:公式 Haiku 5.5移行ガイド)。

同じ時期に確認しておきたい別の期限もあります。公式の提供終了ページによれば、claude-sonnet-4-5-20250929は2026年9月30日に非推奨化され、Claude APIでの提供終了は2026年11月30日、推奨される代替はclaude-sonnet-5-5です。Haiku 4.5には同様の日付が付いていないため、今すぐ急ぐ対象ではありませんが、Sonnet 4.5を併用している場合はこちらの期限が先に来ます。Sonnet 5.5への移行手順はClaude Sonnet 5.5への移行手順|モデルID切替と移行前の確認項目にまとめています(出典:公式モデル提供終了ページ)。

判断の流れを整理すると、次の順になります。第一に、使っているモデルIDと公式の提供終了ページの状態(Active・Deprecated・Retired)を確認する。第二に、Haiku 5.5のモデルIDでトークンカウントを取り直し、自分のワークロードでの費用を試算する。第三に、評価用のプロンプトセットでHaiku 4.5とHaiku 5.5の出力を比べ、品質と速度を実測する。第四に、移行ガイドの変更点をコードに反映する。モデルを切り替える前に、自分の業務データで比べるステップを省かないことが、移行の失敗を避ける近道です。移行時の指示文の見直しにはClaudeのプロンプトのコツ|精度を上げる書き方が参考になります。

よくある質問(FAQ)

Q1. Claude Haiku 4.5は現行モデルですか。
いいえ。2026年10月16日時点の公式モデルページでは、Haiku 4.5は旧世代(Legacy)に分類され、現行の最新Haikuはclaude-haiku-5-5(Claude Haiku 5.5)です。ただしHaiku 4.5は引き続き利用でき、提供終了ページの状態はActiveです(公式 Haiku 4.5ページ)。
Q2. Claude Haiku 4.5の料金はいくらですか。
公式のモデルページの記載では、100万トークンあたり入力$1・出力$5です。5分キャッシュ書込$1.25、1時間キャッシュ書込$2、キャッシュ読取$0.10で、Batch APIは入力・出力とも50%引きです。米ドル建てで、2026年10月16日に確認しました(公式 Haiku 4.5ページ)。
Q3. Haiku 4.5は使えなくなりますか。
2026年10月16日時点の公式の提供終了ページでは、Haiku 4.5の状態はActive、非推奨化の日付はN/Aで、提供終了の目安は「Not sooner than October 15, 2026」です。これは終了予定日ではなく下限の表記です。公式は公開モデルの提供終了について少なくとも60日前に通知すると記載しています(公式モデル提供終了ページ)。
Q4. Haiku 4.5とHaiku 5.5の一番大きな違いは何ですか。
仕様面では、コンテキストが200Kから1Mトークン、最大出力が64Kから128Kトークンに広がり、思考方式が手動のExtended thinkingからAdaptive thinkingに変わりました。料金は入力$1・出力$5から、10万トークン以下のプロンプトで入力$0.10・出力$0.50になります。ただし同じ文章が約30%多いトークンとして数えられます(公式 Haiku 5.5移行ガイド)。
Q5. Haiku 4.5からHaiku 5.5へ移すときに、コードで直す点は何ですか。
公式の移行ガイドでは、モデルIDの置換、トークン数と費用見積もりの再計算、thinkingをadaptiveへ変更、temperature・top_p・top_kの削除、assistantプレフィルの廃止、computer useのツールセット移行、refusalの処理が挙げられています。thinkingの旧指定とプレフィルは、Haiku 5.5では400エラーになります(公式 Haiku 5.5移行ガイド)。
Q6. Sonnet 5はまだ現行モデルですか。
いいえ。公式のモデル一覧では、Claude Sonnet 5はLegacy models(まだ利用可能)に含まれ、現行のSonnetはClaude Sonnet 5.5(claude-sonnet-5-5)です。単価は入力$2・出力$10です(公式モデル一覧)。
Q7. Sonnet 4.5にも提供終了の予定はありますか。
あります。公式の提供終了ページによれば、claude-sonnet-4-5-20250929は2026年9月30日に非推奨化が通知され、Claude APIでの提供終了は2026年11月30日、推奨される代替はclaude-sonnet-5-5です(公式モデル提供終了ページ)。
Q8. 現行のClaude Haiku 5.5の料金はいくらですか。
公式のモデルページの記載では、100万トークンあたり、10万トークン以下のプロンプトで入力$0.10・出力$0.50、10万トークン超のプロンプトで入力$0.50・出力$2.50です。Batch APIは入力・出力とも50%引きで、米ドル建てです。ただし同じ文章がHaiku 4.5より約30%多いトークンとして数えられるため、費用はHaiku 5.5のトークン数で試算してください(公式 Haiku 5.5ページ)。
Q9. Haiku 5.5で思考を減らして速くするにはどうすればよいですか。
公式のプロンプトガイドは、effortを下げることを勧めています。lowは最も安く速い設定で、単純で大量のリクエストに向きます。thinkingを無効にする方法もありますが、使えるのはlow・medium・highのみで、xhighとmaxでは400エラーです。プロンプトで「直接答えて」と頼むだけでは思考は止まらなかったと書かれています(公式 Prompting Claude Haiku 5.5)。

まとめ|Haiku 4.5は旧世代。新規はHaiku 5.5、既存は実測してから移す

Claude Haiku 4.5は、2025年10月15日にリリースされた小型モデルで、2026年10月16日時点の公式ページでは旧世代(Legacy)に分類されていますが、状態はActiveで引き続き利用できます。現行のHaikuは2026年10月7日リリースのHaiku 5.5で、1Mコンテキスト、128K出力、Adaptive thinking、10万トークン以下のプロンプトで入力$0.10・出力$0.50からという仕様です(出典:公式 Haiku 5.5ページ)。新規に作るならHaiku 5.5、すでにHaiku 4.5で動かしているなら、提供終了ページの状態を確認し、Haiku 5.5のトークン数で費用を試算し、評価用のプロンプトで品質と速度を実測してから、移行ガイドの変更点を反映して切り替える、という順番が公式の情報に沿った判断です。仕様と単価は2026年10月16日時点の公式ページの記載であり、最新の値は各出典ページで再確認してください。

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この記事を書いた人

株式会社S.Line 代表取締役。偏差値39から起業し、AIとSNSの活用で「普通の人」が成果を出す方法を発信。

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