Claude Haiku 5.5とは|料金・仕様・Sonnet 5.5との違い

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📅 公開日: 2026年10月12日🔄 最終更新: 2026年10月10日

Anthropicは2026年10月7日に、小型モデルの新世代として「Claude Haiku 5.5」を公開しました。結論から言うと、Haiku 5.5は分類・抽出・ルーティング・要約のように「回数が多く、待たされたくない」作業のためのモデルです。モデルIDはclaude-haiku-5-5、コンテキストウィンドウは1Mトークン、最大出力は128Kトークンで、API料金は100万トークンあたり、プロンプトが10万トークン以下なら入力$0.10・出力$0.50、10万トークンを超えると入力$0.50・出力$2.50です(Claude Haiku 5.5のモデルページ、料金はUSD・取得日2026年10月10日)。

この記事では、Haiku 5.5そのものの役割と仕様、Haiku 4.5から変わった点、API料金と10万トークンの境目、Sonnet 5.5・Opus 5.5・Fable 5.1との使い分けを、Anthropic公式ページの記載だけを根拠に整理します。Haiku 4.5そのものの解説はClaude Haiku 4.5を扱った記事、Sonnet 5.5の仕様と移行点はClaude Sonnet 5.5を扱った記事にまとめているため、ここではHaiku 5.5を主役にして、比較は公式ページで確認できる範囲に絞ります。

この記事の確認日は2026年10月10日です。モデルの仕様や料金は公式ページで更新されることがあるため、導入前には本文中の公式リンクで最新の表記を見直してください。「仮の例」と書いた数字や場面は、読み方を示すために公式の単価から四則演算で作った計算例であり、公式が示した実測値ではありません。

目次

Claude Haiku 5.5とは|2026年10月7日公開の小型モデル

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Claude Haiku 5.5は、Anthropicが2026年10月7日に公開したClaudeの小型モデルで、公式のモデルページでは分類・ルーティング・抽出・サブエージェントのような大量かつ低遅延の作業向けと説明され、モデルIDはclaude-haiku-5-5です。

公式のモデルページは、状態を最新の提供中モデルとして示し、公開日を2026年10月7日、提供終了の目安を2027年10月7日より前にはならない時期としています(Claude Haiku 5.5のモデルページ)。同じ日付の発表ページ(Anthropic公式の発表ページ)は、Haiku 5.5を、同社がこれまでに出した小型モデルより安く、速く、高性能な位置づけで紹介し、要約、会話の圧縮、データベースへの問い合わせ、分類リクエストのような素早く繰り返す作業を着実に処理するための設計だと説明しています。

用途の例として発表ページが挙げているのは、Opus 5.5やSonnet 5.5と組み合わせてコーディング作業のサブエージェントに使うこと、そしてライブのカスタマーサポートやブラウザ操作のような速度が結果に直結する作業です。つまり、Haiku 5.5は「大きなモデルの代わりに何でもやらせる」ものではなく、「大きなモデルが全体を考え、小さなモデルが短い仕事を大量にこなす」という分担の中で力を出すモデルとして紹介されています。

もう一つ押さえておきたいのは、公式自身が適した範囲を限定している点です。発表ページは、複雑なエージェント型のコーディング作業ではSonnet 5.5とOpus 5.5が引き続きよい選択肢であり、Haiku 5.5は、これまで費用が見合わなかった範囲の狭い作業、たとえば圧縮、要約、サブエージェント作業に向くと書いています。以降の章は、この範囲の狭い大量作業に向くという公式の位置づけを軸に読み進めてください。

仕様一覧|1Mコンテキスト・最大出力128K・提供プラットフォーム

Claude Haiku 5.5の主な仕様は、コンテキストウィンドウ1Mトークン、最大出力128Kトークン、入力はテキストと画像、出力はテキスト、知識の期限は2026年6月で、Claude API・Amazon Bedrock・Google Cloud・Microsoft Foundry・Claude Platform on AWSで提供されます。

次の表は、公式のモデルページ(Claude Haiku 5.5のモデルページ)の仕様欄を、確認日2026年10月10日時点で日本語にまとめたものです。料金の列は次の章で扱うため、ここには含めていません。

項目 公式ページの記載内容
モデルID(Claude API) claude-haiku-5-5(日付付きの別名やエイリアスはなく、固定のIDです)
コンテキストウィンドウ 1Mトークン
最大出力 128Kトークン(Message Batches APIではベータヘッダー付きで300Kトークンまで)
入力と出力 テキストと画像を入力、テキストを出力
思考(Thinking) アダプティブ(モデルが考える量を判断します)。既定のeffortはmedium
遅延の区分 4モデルの比較表では、遅延が短い順に並べた4区分のうち一番短い区分(Fastest)
知識の期限 信頼できる知識の期限・学習データの期限ともに2026年6月
公開日と提供終了の目安 2026年10月7日公開。提供終了は2027年10月7日より前にはならない目安
キャッシュできる最小のプロンプト長 512トークン
提供プラットフォーム Claude API、Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundry、Claude Platform on AWS

表のうち、実務で見落としやすいのは3点です。1つ目は、モデルIDが日付なしの固定IDで、別名がないことです。移行ガイドも、プラットフォームごとにIDの書き方が違うことを表で示しています(Claude Haiku 5.5の移行ガイド)。たとえばAmazon Bedrockではanthropic.claude-haiku-5-5、Claude APIとGoogle Cloud、Microsoft Foundryではclaude-haiku-5-5と書きます。

2つ目は、最大出力の300Kトークンが、Message Batches APIとベータヘッダーを使った場合に限る数字だという点です。通常のリクエストの上限は128Kトークンなので、「300K出力できるモデル」と読み替えないでください。3つ目は、アダプティブ思考が既定で有効なことです。思考のために使われたトークンもmax_tokensに数えられるため、上限を小さく設定すると、思考ブロックの後で本文が出る前に打ち切られる場合があると、公式の変更点ページは説明しています(Claude Haiku 5.5の変更点ページ)。

Haiku 4.5との違い|公式の変更点ページで確認できる範囲

Claude Haiku 5.5がHaiku 4.5から変わった点は、コンテキストが200Kから1Mトークン、最大出力が64Kから128Kトークンに拡大したこと、アダプティブ思考とeffortが加わったこと、料金が入力$1・出力$5から$0.10・$0.50(10万トークン以下)に下がったことです。

Haiku 4.5との比較は、公式の変更点ページ(Claude Haiku 5.5の変更点ページ)と、発表ページの料金表(Anthropic公式の発表ページ)、移行ガイド(Claude Haiku 5.5の移行ガイド)に書かれた範囲だけを使います。ベンチマークの数字や挙動の細かな差は、公式に記載のないものを推測で補わないようにしました。

比べる点 Haiku 4.5 Haiku 5.5
コンテキストウィンドウ 200Kトークン 1Mトークン
最大出力 64Kトークン 128Kトークン
入力料金(100万トークンあたり) $1 10万トークン以下は$0.10、10万トークン超は$0.50
出力料金(100万トークンあたり) $5 10万トークン以下は$0.50、10万トークン超は$2.50
思考の指定方法 トークン予算を指定する手動の拡張思考 アダプティブ思考とeffortで調整(手動の予算指定はエラー)
キャッシュできる最小のプロンプト長 4,096トークン 512トークン
同じ文章のトークン数 基準 約30%増える(新しいトークナイザ)
Priority Tier 対象(4.5で契約がある場合) 非対応

表の中で、料金以外に費用へ効いてくるのが「同じ文章のトークン数が約30%増える」という行です。公式は、Claude 4.7以降のモデルと同じ新しいトークナイザを使うため、同じ入力文でも数えられるトークンが増えると説明しています。増え方は内容によって変わります。単価が10分の1になっても、数えられるトークンが増える分だけ、実際の請求は「単価の比」より少しだけ高くなります。この影響は次々章の試算で数字にします。

思考まわりの変化は、費用だけでなく挙動にも関わります。発表ページは、Haiku 5.5がHaikuクラスで初めて、調整可能なeffort設定を備えたモデルだと紹介しています。コストを優先するか、知能を優先するかを、リクエストごとに選べるようになった形です。一方で、変更点ページには、以前の思考ブロックが会話の中に残り続けて入力トークンに数えられること、思考のテキストは既定では返らず要約を受け取るには設定が必要なことも書かれています。複数回のやり取りをするアプリでは、トークンのかさみ方がHaiku 4.5と違ってくる点を見込んでおく必要があります。

API料金|入力$0.10・出力$0.50からと10万トークンの境目

Claude Haiku 5.5のAPI料金は100万トークンあたり、プロンプトが10万トークン以下なら入力$0.10・出力$0.50、10万トークンを超えると入力$0.50・出力$2.50で、境目はリクエスト1回ごとのプロンプト長で決まります。

料金は公式の料金ページ(Claudeの料金ページ)と、API向けの詳細料金ページ(Claude Platformの料金ページ)に載っています。いずれも通貨はUSD、単位は100万トークンあたり、確認日は2026年10月10日です。Haiku 5.5の標準料金は次のとおりです。

課金の種類(100万トークンあたり) プロンプトが10万トークン以下 プロンプトが10万トークン超
入力 $0.10 $0.50
出力 $0.50 $2.50
キャッシュ読み込み $0.01 $0.05
キャッシュ書き込み(5分) $0.125 $0.625
キャッシュ書き込み(1時間) $0.20 $1

この表で大事なのは、10万トークンの境目がHaiku 5.5だけの特別な扱いだという点です。詳細料金ページは、Claude 4.6以降のモデル(Haiku 5.5を除く)は1Mトークンの全範囲が標準料金に含まれると説明する一方、Haiku 5.5はプロンプトの長さで価格が分かれ、10万トークンを超えるリクエストは高い料金になると書いています。ここでいうプロンプト長には、キャッシュの読み込みと書き込みで使った入力トークンも含まれます。リクエストごとに別々に判定されるため、プロンプトの一部がキャッシュに当たっていても、全体が10万トークンを超えていれば高い側の料金になります。

発表ページによれば、10万トークン以下のプロンプトはHaiku 4.5へのリクエストの約90%を占めていました。そのため公式は、10万トークン以下の用途で特にお得になると案内しています。逆に言うと、長い資料を丸ごと渡す使い方では、Haiku 5.5でも料金の下がり方は小さくなります。料金の基本的な確認手順はSonnet 5の料金を扱ったSonnet 5のAPI料金の記事で解説しているので、公式ページのどこを見ればよいかを確認したい方はそちらも参考にしてください。

料金の試算|仮の例で見るHaiku 4.5との差と長いプロンプトの影響

料金の試算は「トークン数×単価」の足し算で、同じ作業をHaiku 4.5からHaiku 5.5に移すと、トークン数が約30%増える前提でも、10万トークン以下の用途では費用は約13%、10万トークン超の用途では約65%になります。

ここからは仮の例です。公式の単価(Anthropic公式の発表ページの料金表、確認日2026年10月10日)だけを使い、キャッシュ、Batch、思考トークンの増減は含めません。仮の作業として、Haiku 4.5で数えると入力1,000万トークン・出力200万トークンになる処理を考えます。Haiku 5.5では同じ文章が約30%多く数えられると公式が説明しているため、5.5側は入力1,300万トークン・出力260万トークンとして計算します。

仮の例のケース 入力の費用 出力の費用 合計
Haiku 4.5(入力1,000万・出力200万トークン) 10×$1=$10 2×$5=$10 $20
Haiku 5.5・プロンプトが10万トークン以下(入力1,300万・出力260万トークン) 13×$0.10=$1.30 2.6×$0.50=$1.30 $2.60
Haiku 5.5・プロンプトが10万トークン超(入力1,300万・出力260万トークン) 13×$0.50=$6.50 2.6×$2.50=$6.50 $13

表の読み方は、金額の単位が「100万トークンあたりの単価×百万トークン数」であることです。10万トークン以下に収まるなら、仮の例では$20が$2.60になり、約87%安い計算です。単価そのものは入力・出力とも90%下がっていますが、トークン数が約30%増える分だけ、下がり幅は少し縮みます。一方、すべてのリクエストが10万トークンを超えると$13で、Haiku 4.5の65%、つまり35%安い程度にとどまります。発表ページが平均して約75%安いと書いているのは、10万トークン以下とそれを超える用途の比率や、トークン数の増減まで織り込んだ数字で、この仮の例とは前提が違います。自分の用途に当てはめるには、リクエストのプロンプト長の分布を見るのが先です。

実際の使用量を測るときは、利用状況を数字で見る習慣が役に立ちます。Claude Code側の使用量とコストの確認方法はClaude Codeの使用量とコストの確認方法を扱った記事にまとめています。APIで測る場合も、公式は移行ガイドで、Haiku 5.5のモデルIDを指定してプロンプトのトークン数を数え直すよう案内しています(Claude Haiku 5.5の移行ガイド)。Haiku 4.5で測った数字をそのまま使うと、見積りが小さくなります。

料金に掛かる条件|キャッシュ・Batch・US限定推論・APIクレジット

Haiku 5.5の料金は、キャッシュ読み込みが入力の10分の1、Message Batches APIが入力と出力の50%割引、US限定推論が1.1倍で、いずれもプロンプトが10万トークンを超える場合の高い料金に対しても同じ考え方で掛かります。

モデルページには、Batch APIの割引が入力と出力の50%と書かれています(Claude Haiku 5.5のモデルページ)。キャッシュ読み込みは、プロンプトが10万トークン以下で100万トークンあたり$0.01、入力の$0.10の10分の1です。キャッシュできる最小のプロンプト長は512トークンで、Haiku 4.5の4,096トークンより短くなりました。つまり、これまでキャッシュの対象にならなかった短めのシステムプロンプトも、cache_controlを指定すれば対象になります。

米国内で処理を完結させたい場合は、inference_geoでUS限定の推論を指定でき、料金は全項目に1.1倍が掛かります。詳細料金ページによれば、Haiku 5.5ではこの倍率が10万トークン超の高い料金にも適用されます(Claude Platformの料金ページ)。何も指定しない場合は、世界のどこでも処理できるグローバルルーティングが既定で、標準料金で請求されます。Amazon BedrockやGoogle Cloudなど他社が運用するプラットフォームでは、リージョンごとに独立した料金が付くため、同じページの該当箇所を別に確認します。

サブスクリプションの側にも、費用に関わる発表がありました。発表ページによれば、ClaudeのMaxプランとTeamプランの契約者に、Claude Platformで使える月次のAPIクレジットを配る予定で、Max 5xは月$100、Max 20xは月$200、Teamは最大$500をユーザー間で分け合う形です。発表は2026年10月7日付で、同じ週のうちに展開すると案内していました。付与の有無や条件はアカウントによって変わるため、実際に使えるかどうかは公式ヘルプで確認してください。プラン自体の違いはClaudeの料金プラン比較の記事で整理しています。

あわせて、Sonnet 5.5のキャッシュ読み込み料金が変わった点にも触れておきます。2026年9月28日のSonnet 5.5の発売発表(Sonnet 5.5の発売発表)には100万トークンあたり$0.20と書かれていますが、現在の料金ページ(Claudeの料金ページ)は$0.10です。Haiku 5.5の発表ページは、10月7日からSonnet 5.5のキャッシュ読み込みを$0.20から$0.10に下げたと説明しており、2つの数字の違いは時点の差です。古い記事や資料に$0.20が残っていても、現行の料金としては扱わないでください。

性能の見方|発表ページのベンチマークと読むときの注意

Claude Haiku 5.5の性能は、発表ページにHaiku 4.5・Sonnet 5.5などとのベンチマーク比較として載っており、Haiku 4.5から大きく伸びた一方、複雑なコーディングではSonnet 5.5との差が残っています。

次の表は、発表ページ(Anthropic公式の発表ページ、確認日2026年10月10日)に載っている数値のうち、Haiku 5.5・Haiku 4.5・Sonnet 5.5の3つを並べたものです。数値はAnthropic自身が公表した値で、評価の条件はシステムカードに書かれています。独立した第三者の追試結果ではありません。

評価の名前(分野) Haiku 5.5 Haiku 4.5 Sonnet 5.5
GDPval-AA v2.1(知的業務、Eloの値) 1620 735 1840
OSWorld 2.1(コンピュータ操作、オフラインのサブセット) 72.4% 15.7% 83.9%
Humanity’s Last Exam(多分野の推論、ツールなし) 45.9% 10.2% 56.9%
Terminal-Bench 4.0(ターミナルでのエージェント型コーディング) 39.2% 0.0% 70.6%

読み取れるのは2点です。1つ目は、Haiku 5.5がHaiku 4.5を大きく上回っていることです。4つの評価すべてで、Haiku 4.5の数字は大幅に低く、世代の違いは小さくありません。2つ目は、Sonnet 5.5との差が項目によって違うことです。知的業務やコンピュータ操作では差が比較的小さい一方、ターミナルでのコーディングでは39.2%対70.6%と大きく開いています。発表ページが、複雑なエージェント型コーディングにはSonnet 5.5とOpus 5.5が引き続き向く、と書いているのは、この差と整合します。

数字を使うときの注意もあります。評価名が同じでも、設定、使うツール、effortの水準によって結果は変わります。発表ページはeffortを低・中・高・xhigh・maxの水準に分けて、コストと精度の関係をグラフで示していますが、この記事では個別の数値としては引用していません。また、発表ページには導入前評価に参加した複数社のコメントが載っていますが、各社が自社の評価で見た結果であり、条件が揃っていないため、この記事では数値として使いません。自社の用途で使えるかは、自分のデータで小さく試した結果が、判断の裏付けになります。

向く仕事と向かない仕事|公式が挙げる用途の整理

Claude Haiku 5.5が向くのは、分類・抽出・ルーティング・要約・会話の圧縮・サブエージェントのような範囲の狭い大量作業で、複雑なエージェント型コーディングはSonnet 5.5かOpus 5.5が向くと公式は案内しています。

公式の記載を作業別に並べると、次のようになります。向く仕事は、モデルページ(Claude Haiku 5.5のモデルページ)と発表ページ(Anthropic公式の発表ページ)の両方に出てくるものです。

作業の種類 公式の位置づけ 選ぶときの見方
分類・抽出・ルーティング モデルページが向く用途として挙げている 入力が短く出力の形が決まっているなら、まずHaiku 5.5で試せる
要約・会話の圧縮・データベースへの問い合わせ 発表ページが素早く繰り返す作業として挙げている 回数が多いほど単価の差が効く
コーディング作業のサブエージェント Opus 5.5やSonnet 5.5と組み合わせる使い方を紹介している 全体の判断は大きなモデル、短い調べ物や抽出は小さなモデルに分ける
ライブのカスタマーサポート・ブラウザ操作 速度が重要な作業として挙げている 応答の待ち時間が体験に直結する場面で検討する
複雑なエージェント型コーディング Sonnet 5.5とOpus 5.5が引き続きよい選択肢と案内している Haiku 5.5だけで完結させず、役割を分けて使う

この表で、迷いやすいのは「サブエージェント」です。サブエージェントとは、メインのモデルから依頼を受けて、調べ物や抽出のような個別の仕事だけを担当する小さなモデルのことです。Claude Codeでサブエージェントを設定する具体的な手順は、Claude Codeのサブエージェントの使い方を扱った記事で説明しています。なお、公式の発表ページが紹介しているのは、Haiku 5.5をOpus 5.5やSonnet 5.5のサブエージェントとして使えるという一般的な考え方であり、この記事ではClaude Codeの特定の機能でHaiku 5.5が自動的に選ばれるとは述べていません。

「圧縮」という作業についても補足します。長くなった会話を要点にまとめ直すのは、Haiku 5.5の得意分野として発表ページが挙げる作業の一つです。Claude Code上で会話を圧縮する操作についてはClaude Codeの/compactの使い方を扱った記事が参考になりますが、これは作業そのものの理解を助けるためのリンクで、Haiku 5.5が/compactに使われるという意味ではありません。速度についても、発表ページの注記は、Haiku 5.5が標準の速度で見て同社のモデルの中で速度の区分が一番短い一方、OpusのFast Modeには及ばないと書いています。「速さ」を比べるときは、どのモードで比べているかを確かめてください。

Sonnet 5.5・Opus 5.5・Fable 5.1との使い分け

現行の4モデルの使い分けは、公式の比較表では、迷ったらまずOpus 5.5、難しい推論や長時間のエージェント作業はFable 5.1、速度と知能の両立はSonnet 5.5、大量で低遅延の作業はHaiku 5.5という整理です。

公式のモデル概要ページ(Claudeのモデル概要ページ、確認日2026年10月10日)は、どのモデルにするか迷う場合は、ほとんどの用途でまずOpus 5.5から始め、より難しい推論や長時間のエージェント作業が必要な場合や、Opus 5.5を高いeffortで評価しても足りない場合にFable 5.1を使う、と案内しています。そのうえで、4モデルを1つの表にまとめています。

項目 Fable 5.1 Opus 5.5 Sonnet 5.5 Haiku 5.5
公式の説明 難しい推論と長期のエージェント作業向け 長時間のエージェント型コーディングと知識業務向け 速度と知能の組み合わせを重視 大量・低遅延の分類、抽出、ルーティング向け
遅延の区分 Slower Moderate Fast Fastest
料金(100万トークンあたり入力/出力) $10 / $50 $4 / $20 $2 / $10 $0.10 / $0.50から(10万トークン超は$0.50 / $2.50)
既定のeffort high medium high medium
コンテキスト / 最大出力 1M / 128K 1M / 128K 1M / 128K 1M / 128K

スペックの欄を見ると、コンテキストと最大出力は4モデルで同じです。違いは、遅延、単価、そして得意な仕事の難しさです。それぞれの詳細は、Sonnet 5.5を扱った記事、Opus 4.8と現行のOpus 5.5の違いを扱った記事、Fable 5.1を扱った記事にあります。Haiku 5.5の位置づけは、最上位を狙うモデルではなく、仕事を細かく分けたときの「数が多い側」を引き受ける役割だと整理できます。

単価だけを並べると、差は大きく見えます。次は仮の例です。同じトークン量(入力1,300万・出力260万トークン、プロンプトは10万トークン以下で、キャッシュ・Batchなし)を各モデルで処理した場合の費用を、公式の標準単価から計算したものです。モデルごとに実際の処理で使うトークン数や、仕事を成功させる確率は違うため、この表は単価の比較に限った参考値です。

モデル 入力1,300万トークンの費用 出力260万トークンの費用 合計
Haiku 5.5 13×$0.10=$1.30 2.6×$0.50=$1.30 $2.60
Sonnet 5.5 13×$2=$26 2.6×$10=$26 $52
Opus 5.5 13×$4=$52 2.6×$20=$52 $104
Fable 5.1 13×$10=$130 2.6×$50=$130 $260

この表から、Sonnet 5.5はHaiku 5.5の20倍の費用になることが分かります。ここから導ける判断の軸が、Haiku 5.5で先に処理し、うまくいかなかった分だけSonnet 5.5でやり直すという分担です。仮の例として、Haiku 5.5が一度でうまくいく割合を成功率p、失敗した分をSonnet 5.5で再処理するとします。合計の費用は「$2.60+(1−p)×$52」です。pが0.8なら$13、pが0.5なら$28.60、pが0.2なら$44.20で、Sonnet 5.5だけで処理する$52を下回ります。計算上、pが0.05(5%)を超えれば、Haiku 5.5を先に通したほうが安くなります。ただし、この成功率は私たちが置いた仮定で、公式の値ではありません。失敗かどうかを判定する手間、再処理の待ち時間、品質の確認にかかる人手は含めていません。実際には、小さなデータで成功率を測ってから分担を決めてください。

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Haiku 4.5から切り替える手順|コード変更の確認リスト

Haiku 4.5のコードをHaiku 5.5に切り替えるときは、モデルIDの置き換えに加えて、トークン数の再計測、思考の指定、サンプリングパラメータの削除、assistantプリフィルの廃止などの変更が必要で、公式の移行ガイドに一覧があります。

移行の手順は、公式の移行ガイド(Claude Haiku 5.5の移行ガイド)に、Haiku 4.5から移る場合のチェックリストとしてまとまっています。要点を私たちの言葉で整理すると、次の7つです。

  1. モデルIDを、自分が使うプラットフォームのHaiku 5.5のIDに置き換える(Claude APIならclaude-haiku-5-5)。
  2. プロンプトのトークン数を、Haiku 5.5を指定して数え直し、max_tokensと費用の見積りを見直す。
  3. 手動の拡張思考(トークン予算を指定する形)を使っているなら、アダプティブ思考に変える。手動の指定はエラーになる。
  4. 応答の最初のブロックが回答だと決め打ちしている処理を、ブロックの種類(type)で選ぶ形に変える。応答が思考ブロックから始まる場合がある。
  5. temperature・top_p・top_kをリクエストから外す。値によってはエラーになる。
  6. assistantの発話でメッセージを終えてモデルに続きを書かせる方法(プリフィル)をやめ、userの発話で終える形にする。
  7. 安全対策により、リクエストが拒否される場合の停止理由(refusal)を処理できるようにする。

このうち、気づきにくいのが4番目です。応答の先頭が常に回答の本文だと考えて書かれたコードは、アダプティブ思考が既定で有効な新しいモデルでは、先頭が思考ブロックになるため誤作動する可能性があります。公式は、ブロックを位置ではなく種類で選ぶよう案内しています。また、このガイドには/claude-api migrateで呼び出せる移行支援の仕組みも紹介されています。コードベース全体のモデルIDの置き換えや、必要なパラメータ変更を代行し、確認すべき項目の一覧を返す仕組みで、実行前に対象の範囲を確認されます。

リストの外にも、プラットフォームごとの注意があります。コンピュータ操作のツールを使う場合は、Claude APIとGoogle Cloudでは新しいツールセットへ、Amazon Bedrockでは別のバージョンのツールへ置き換えます。Amazon Bedrockではstructured outputs(構造化出力)が使えないため、出力の形をプロンプトで指定し、受け取った結果をコード側で検証する必要があります。会話の履歴を保存して別のアカウントで再生している場合は、思考ブロックを生成したアカウントで再生する必要がある、とも書かれています。自分が使う経路に当てはまる項目だけを、移行ガイドの該当節で確認してください。

導入前の注意点|拒否応答・Priority Tier・安全対策

Haiku 5.5を導入する前の注意点は、安全分類器による拒否応答に備えること、Priority Tierが非対応であること、サイバーセキュリティ関連の安全対策がHaiku 4.5より厳しいことの3つです。

1つ目の拒否応答は、移行ガイドが明記している点です。Haiku 5.5は安全分類器を備えていて、リクエストを断る場合があり、サーバー側のフォールバックは用意されていません。アプリ側で、停止理由が拒否だった場合の処理(別の表現で再試行する、利用者にメッセージを返す、別のモデルに切り替えるなど)を用意しておく必要があります。大量に自動処理するパイプラインでは、拒否のたびに全体が止まらないよう、個別のリクエスト単位でエラーを扱う設計にしておくと安全です。

2つ目のPriority Tierは、混雑時でも安定して処理枠を確保するための契約形態です。移行ガイドは、Haiku 4.5でPriority Tierの契約がある組織は、Haiku 5.5では対象外になるため、処理能力の計画を別に立てるよう案内しています。契約済みの組織は、切り替え前に自社の契約内容を確認してください。

3つ目の安全対策について、発表ページ(Anthropic公式の発表ページ)は、Haiku 5.5のサイバーセキュリティ関連の安全対策が、Haiku 4.5より厳しく、他の最近のモデルよりはやや緩いと説明しています。防御目的の幅広い作業はSonnet 5.5向けの対策よりも許容されますが、侵入テストのように攻撃者が使いやすい手法は引き続きブロックされます。生物学関連の対策はSonnet 5やSonnet 5.5、Opus 5と同じだとも書かれています。セキュリティや生物学の分野で幅広い作業をする組織向けには、別の検証プログラムへの申請が案内されています。業務の内容がこれらにかかわる場合は、導入前に小さく試して、断られる作業がないかを見ておくのが無難です。

最後に、モデルの入れ替えそのものの判断です。公式の移行ガイド(Claude Haiku 5.5の移行ガイド)は、Haiku 4.5がいつまで使えるかを別ページ(モデルの提供終了ページ)で確認するよう案内しているため、切り替えの時期はそちらも参考にして決められます。Haiku 5.5の提供終了の目安は2027年10月7日より前にはならないとされています。

よくある質問(FAQ)

Q1. Claude Haiku 5.5のAPI料金はいくらですか?
100万トークンあたり、プロンプトが10万トークン以下なら入力$0.10・出力$0.50、10万トークンを超えると入力$0.50・出力$2.50です(Claudeの料金ページ、USD、確認日2026年10月10日)。キャッシュ、Batch、US限定推論の条件は別に掛かります。
Q2. Haiku 4.5から、仕様で変わった点は何ですか?
公式の変更点ページによれば、コンテキストが200Kから1Mトークン、最大出力が64Kから128Kトークンに拡大し、アダプティブ思考とeffortが加わりました(Claude Haiku 5.5の変更点ページ)。一方、同じ文章のトークン数は約30%増えます。
Q3. プロンプトが10万トークンを超えるとどうなりますか?
そのリクエストだけ、入力$0.50・出力$2.50の高い料金で計算されます。キャッシュの読み込みや書き込みに使ったトークンもプロンプト長に数えられ、リクエストごとに別々に判定されます(Claude Platformの料金ページ)。
Q4. Sonnet 5.5の代わりに、Haiku 5.5だけで済ませられますか?
用途によります。発表ページは、複雑なエージェント型コーディングにはSonnet 5.5とOpus 5.5が引き続き向き、Haiku 5.5は圧縮・要約・サブエージェントのような範囲の狭い作業に向くと案内しています(Anthropic公式の発表ページ)。自分のデータで成功率を測ってから決めてください。
Q5. temperatureやtop_pは指定できますか?
リクエストから外す必要があります。公式のモデルページは、temperature、top_p、top_kを省略するよう案内しており、値によってはエラーになります(Claude Haiku 5.5のモデルページ)。
Q6. モデルIDはどう書きますか?
Claude APIではclaude-haiku-5-5です。Amazon Bedrockではanthropic.claude-haiku-5-5と書きます。日付付きの別名はなく、固定のIDです(Claude Haiku 5.5の移行ガイド)。
Q7. Priority Tierは使えますか?
移行ガイドによれば、Priority TierはHaiku 5.5では対応していません。Haiku 4.5で契約している組織は、処理能力の計画を別に立てる必要があります(Claude Haiku 5.5の移行ガイド)。

まとめ|Haiku 5.5は「数が多い側」を引き受けるモデル

Claude Haiku 5.5は、2026年10月7日に公開された小型モデルで、1Mトークンのコンテキストと128Kトークンの最大出力を持ち、プロンプトが10万トークン以下なら入力$0.10・出力$0.50(100万トークンあたり、USD)で使えます。公式が示す役割は、分類・抽出・ルーティング・要約・圧縮・サブエージェントのような、範囲が狭く数が多い仕事です。複雑なエージェント型コーディングは、Sonnet 5.5やOpus 5.5に任せる分担が公式の案内に沿っています。

導入の順番としては、まず自分の用途のプロンプト長の分布を見て、10万トークンの境目がどれだけ効くかを確かめます。次に、小さなデータでHaiku 5.5の成功率を測り、うまくいかない分だけ上位のモデルで処理する分担を試算します。最後に、移行ガイドの7つの変更を自分のコードに当てはめて、拒否応答やPriority Tierといった注意点を確認します。ここまでを順に進めれば、単価の差を実際の費用の削減につなげられます。モデル選びとプランの全体像は、Claudeの料金・モデル・始め方を解説した記事も合わせて参考にしてください。

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この記事を書いた人

株式会社S.Line 代表取締役。偏差値39から起業し、AIとSNSの活用で「普通の人」が成果を出す方法を発信。

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